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オリンピック展示会場問題 安倍首相への陳情提出を検討
- 2017/2/21
- ビッグサイト問題, 日本展示会協会, 東京ビッグサイト(東京国際展示場), 石積忠夫
▲26日の記者会見の様子
全面的な解決策をもとめていく構え
一般社団法人日本展示会協会(以下、日展協・東京都千代田区)は、東京五輪の開催に伴うビッグサイト問題を巡って1月20日に都へ8万通の署名を提出した件について、同様の陳情を安倍晋三首相にも提出する考えを明らかにした。26日に実施した記者会見の中で石積忠夫会長が話した。同協会は都に対し、五輪開催中も例年と同じ規模で展示会を開催できるよう求めており、今後半年をめどに問題の解決に向けた動きを強化していく構えだ。
日展協の石積会長は1月26日、20日に都へ提出した展示会に関係する企業らから集めた署名と陳情書を、東京五輪開催に関わる関係者へと提出する考えを明らかにした。対象は安倍晋三首相のほか、五輪担当相の丸川珠代大臣や組織委の森喜朗会長、千葉県の森田健作知事や神奈川県の黒岩祐治知事などとしており、今後必要に応じて提出を検討するという。
26日に開かれた記者会見には、日展協の石積会長をはじめ、展示会の支援企業団体である東京ディスプレイ協同組合(東京都中央区)の吉田守克理事長や電設協議会の田辺照夫会長、自民党展示会産業議員連盟の幹事を務める秋元司議員らが出席した。
石積会長はビッグサイト問題による影響を「3万8000社の出展企業、特に中小企業が約1兆2000億円の売り上げを失う可能性があるほか、展示会支援企業1000社も約1300億円の売り上げ消失の危機に陥る」としており、今後半年から1年をめどに全面的な解決策を求めていく構えを表明した。
ビッグサイトは2019~20年の20カ月間、五輪のメディア会場として活用される予定となっており、期間中は展示会の開催ができなくなる問題が生じている。都はこうした事態を回避するため、ビッグサイト近隣に仮設展示場を建設する計画を発表しているが、面積がビッグサイト全館の約4分の1であることから、日展協は問題の全面解決にならないとしている。
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。