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メディア会場 豊洲移転提案に波紋
- 2017/2/21
- ビッグサイト問題
▲使われないままの豊洲市場
専門家「検討に値するアイデア」
一般社団法人日本展示会協会が行なった26日の記者会見では、汚染水問題で揺れる豊洲市場をメディア会場にする提案がされた。会見内で、秋元議員が築地市場利用者の状況を考えれば一刻も早く豊洲への市場移転をするべきとの考えを述べるなど、足並みが揃わぬ一幕もあったが、元NHKの職員でメディア会場の設営にも詳しい国際メディアサービスシステム研究所(神奈川県横浜市)の廣谷徹所長は「検討に値するアイデアだ」と述べた。
「メディア会場は堅牢な構造による広い空間を確保できればよいので豊洲市場は最適ともいえる。十分な延べ床面積があり、駐車場も確保できるからだ」(廣谷所長)
一方、31日に行われた築地市場の仲卸業者組合の選挙で、豊洲移転に慎重姿勢を打ち出す理事長が選出された。市場移転を巡る状況は混迷度を増している。
東京五輪ビッグサイト問題を巡っては、時間切れに対する懸念も増している。残り3年で代替地の決定、代替施設の建築を行わなければならないからだ。記者会見で石積会長は、「この1年、半年が勝負」と述べながら、業界内で問題意識が高まらないことへの危機感をあらわにした。多くの主催者が1年後の展示会に意識が向かい、3年後の展示会について切迫感を持てていないからだ。
豊洲市場案が出てきた背景には、残り時間という観点からも現実的という状況もある。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。