ビッグサイト問題への警戒強まる @日本展示会協会 新年会

 
  • 2017/1/26
▲石積会長は険しい顔で不安を述べた

 1月12日(一社)日本展示会協会(東京都千代田区)が新年会を開催し、過去最多の908人が参加した。石積忠夫会長は「(五輪開催に伴う東京ビッグサイトの使用問題は)短ければあと半年しか時間がない」と話し、会員に協力を呼びかけた。

「政界巻き込む」働きかけを強化

 「私自身、力を尽くしてきたが、まだまだ及ばない。どうか、ここにいる皆さんが自らの問題としてこれに取り組んでほしい」

 開会の挨拶に登壇した石積会長は、険しい表情のまま語りかけた。五輪開催を3年後に控え、ビッグサイトの使用禁止問題に警戒心をあらわにした。

 ビッグサイトは五輪開催時にメディア会場として使用されることを受け、2019年4月~20年11月までの間、展示会開催が大きく制限される。こうした事態を避けるため、同協会は会員企業らに対して、通年通りビッグサイトで展示会が開催できるよう求める署名活動を開始。署名は10日までで7万541筆に達している。署名は20日、東京都に対し提出された。

 残された時間は少ない。都はビッグサイトの代替としてりんかい線『東京テレポート駅』付近に、約2万3000㎡の仮設展示会場を設置することを決定している。ビッグサイトをメディア会場として使用することを阻止したい同協会としては、本格的な動きだしまでに都に働きかける必要がある。

 石積会長は「仮設展示場建設の面積は現在のビッグサイトの4分の1しかない。つまり、展示会の出展社は4分の1に限られ、支援企業の仕事は4分の1に縮小することになってしまう」と懸念を示し、参加した会員に向けて協力を呼びかけた。

 会場には国会議員も多数参列した。競技場・予算問題ばかりが紛糾する小池都政に展示会問題を解決させようと、協会のロビー活動が強化されている。

 政界を巡っては、14年4月に自民党内で、衆議院議員の木村太郎氏を会長とする展示会産業議員連盟が発足し、現在94人の議員が参加している。昨年には、自民党総務会長の二階俊博氏を代表とする超党派・新産業推進議員連盟が結成され、ビッグサイト問題を巡る対応について話し合いが行われていた。

 超党派議連の幹事長を務める公明党の二階堂良夫氏は「中小企業が生き残るには展示会の存続が不可欠。営業の場が失われるという悲鳴にも似た彼らの声を、都と国会に届けなければならない」と話し、ビッグサイト問題の解決に注力する姿勢を見せた。

 また、自民党展示会議連の木村氏は「五輪開催による問題を抜きにしても、今後国として展示会産業をどう伸ばしていくかを考えていかなければならない」とコメントし、新規の展示場創出に向けた動きを強めていく構えを見せた。

 新年を迎えた展示会業界は、ビッグサイトを巡る問題への危機感をますます強めている。19~20年の展示会産業への不安を残したまま、関係企業の集いは終了した。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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