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海外バイヤー ニッチ食材にも注目 @ FOODEX JAPAN
- 2019/3/25
会期:2019年3月5日(火)~8日(金)
会場:幕張メッセ 全館
主催:(一社)日本能率協会 他
出展者数:3316社
来場者数:8万426人
同時開催展:第5回 和食産業展、第1回 食品安全対策展
ビーガン、ラムネ、コオロギラーメンなどに関心
アジア最大の食品・飲料専門の展示会「FOODEX JAPAN」では、今年も海外からの出展・来場者が多く、出展者からも海外バイヤーとの商談に手応えが多く聞かれた。

菓子を中心とした輸入食品の専門商社、巴商事(東京都世田谷区)に訪れたのは、中国、シンガポール、マレーシアなど7割近くが東南アジアからの来場者だった。関心を集めたのは、豚肉を使わないギョーザだ。ベジタリアンやビーガン(完全菜食主義者)に注目し、イスラム教徒が多い地域のバイヤーの関心を集めた。「世界各国でラーメン人気が高まっていることも、ギョーザの関心を高める追い風になっている」(松木英峰さん)
ラムネを40カ国に輸出するハタ鉱泉(大阪市)には、海外小売チェーンが来た。米国、中国をメインに輸出しており、両国の卸業者もやって来た。大阪にしか拠点がないため、海外バイヤーが集まる「FOODEX JAPAN」は貴重だ。
ラムネは5年ほど前から世界で人気が出始めた。開け方の面白さに興味を持つ人が多いのは日本と同じようだ。「ビー玉の入ったラムネの瓶は100年以上前にイギリスで生まれたらしいが、今、製造しているのは日本だけ」(中田秀さん)
日本酒・焼酎を扱う味ノマチダヤ(東京都中野区)では、3割程度が海外来場者だった。アジア圏では日本酒が高級酒として扱われ、販売価格が日本の3~4倍になることも多い。「ワイン人気が先行している中国でも、日本酒の人気が出始めている」(小林百恵さん)

「SDGs(持続可能な開発目標)」専用ゾーンでは、コオロギから出汁を取る「コオロギラーメン」に注目が集まった。世界的な人口増加と途上国の発展により1人当たりの肉・魚の消費量は拡大しており、将来的なタンパク質不足が懸念されていることが要因だ。昆虫食は次世代の代替食品として関心を集めており、食材としてそのまま食べるほか、材料として混ぜるなど間接的な摂取方法を取り入れようと模索する人も多いという。
納豆人気 世界でじわり

ガス会社でありながら食品も取り扱う大一ガス(愛媛県松山市)は、納豆をPRした。欧米では敬遠されていたが、現地に住む日本人・アジア人の間で需要があるため、輸出が伸びている。現地住民にも少しずつ浸透しているようだ。取引のないカナダやロシアのバイヤーと出会うことができた。「納豆文化はなさそうな地域だが、その分、競争率は高くないかも」(青木正和部長)
以前は中国とも取引があったが、ある時、突然通関で許可が取れなくなった。韓国でも納豆人気は高く、アメリカにある韓国系スーパーでも取り扱いが始まったという。
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2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。