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バーベルのカスタマイズ戦略で世界市場獲得
- 2018/8/30
- SPORTEC(スポルテック), スポーツ・レジャー, 東京オリンピック・パラリンピック
▲カスタマイズしたバーベルの一例
運動競技用の鉄製器具を製造するウエサカ ティー・イー(東京都墨田区)の主力は、売り上げの6割を占めるウエイトリフティング用のバーベルだ。競技用の公式用具としてオリンピックでも採用されており、競技選手にもよく知られている。年商6億円のうち15%は海外売上だ。
バーベルを主力商品に押し上げたのが、学校のロゴやイメージカラーを印字したカスタマイズ商品だ。主要な販売先であるアメリカの大学は、アメリカンフットボールの有望選手を獲得するため、トレーニングルームに費用をかけている。
1996年のアトランタ五輪後、アメフトのコーチからバーベルを買いたいという郵便が届いたことが海外進出のきっかけだ。97年には、米国オリンピック組織委員会や、各スポーツ団体の本部から近いデンバーに子会社を設立した。その後も展示会に出て、アメフトコーチが集まる団体に売り込み、筋力トレーニングのカンファレンスにも出席した。
3万円で購入できる中国製に比べ、ウエサカの商品は12万円と高額だ。顧客には重量の誤差がない商品を作り出す、オリジナル鋼材と加工技術について説明している。