住宅用木材の韓国輸出が拡大 @KOREA BUILD

 
  • 2016/12/20
 日本貿易振興機構(以下、ジェトロ・東京都港区)が、毎年韓国で開催される住宅用建材の展示会「KOREA BUILD 2017」の出展社募集を、定員に達したため打ち切ったことを明らかにした。韓国市場での日本木材人気は今も高まり続けており、来年度以降も出展需要は伸びそうだ。

▲今年2月に開催された「KOREA BUILD」。日本企業23社が参加した

木造住宅の需要がけん引

 ジェトロは11月30日、自社で確保する「KOREA BUILD」の出展枠40小間分の出展社が集まったとして、同イベントでの出展社募集を締め切ったことを明らかにした。応募があったのは、昨年も出展した建材メーカーなどリピーターが9割だった。ヒノキやスギなどの木材を扱う企業がほとんどだという。

 「KOREA BUILD」は韓国国際展示場(KINTEX)で毎年2月に開催される、韓国市場最大級の住宅関連商材の見本市だ。今年2月に開催された際には、出展社800社に対し、18万9605人が来場した。

 ジェトロは2014年から「KOREA BUILD」の出展募集を開始し、今年の開催時には23社・団体が集まっていた。担当する農林水産・食品部の中島潔さんは「リピーターが多かったということは、今年出展した企業の商談がうまくいった証しと言えるだろう」と話しており、来年度以降の出展社募集についても「小間数を拡大するなどの具体的な予定は今のところないが、まだまだ出展ニーズは高まるとみている」とコメントした。

日本貿易振興機構(東京都港区)
中島 潔さん

 日本の出展社が扱う商品も多様化している。これまではヒノキやスギなどの住宅建材が主だったが、家具や玩具などを展示する企業も増えてきた。

 理由は韓国でのヒノキ人気の高まりだ。「韓国では数年前から、ヒノキが健康に良いなどとしてブームになっている。受験大国としても知られるが、子供用のベッドや玩具にヒノキ材を用いた商材が買われるようになっており、日本の林業を扱う企業にとって格好の輸出先となっている」と中島さんは語る。

 近年は中国などが日本の木材を輸入して韓国で販売するケースなども増えているといい、日本企業が建材以外の商品を売り込む機会が目立っている。中島氏は「韓国住宅ではオンドルという床下暖房が広く活用されているため、日本の床用建材とは規格が異なる。そうした違いに中小企業が対応することが難しいことも、商品の多様化を後押ししているようだ」と話している。

韓国政府が木材輸入の強化を指示

 韓国で住宅建材需要が高まる背景には、同国が抱える木材不足がある。韓国の林野面積や年々減少しており、韓国の国土交通部によると、国土が2010年時点で10万214平方キロメートルだったのに対し、林野面積は6万3688平方キロメートル。国土に占める林野面積は毎年平均0.1%下がっており、2010年には63.6%に落ち込んでいる。

 その一方で、近年になって富裕層を中心に木造住宅の建設ニーズが高まっている。国内の木造住宅の着工件数は05年に1993棟だったのに対し、14年は1万920棟。これを受けて韓国山林省は、国内の木材産業規模を19年までに40兆ウォン(14年35兆ウォン)に引き上げる計画を発表しており、今後ますます木材輸入額は高まるとみられている。

 ジェトロが14年2月にまとめた『韓国の木材市場と住宅建設の動向』によると、日本の対韓国木材輸出額は13年で丸太材が8億1720万円(前年比73.6%増)、製材が3億9020万円(同56.4%)となっている。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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