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- 留学先で生徒会長~われらイベント人~
▲東京造形美術(東京都中央区) 石森隆太郎社長
中学卒業後、単身アメリカに渡り、ニューハンプシャーにある200年の歴史があるロングアイランドユニバーシティに入学した。それぞれ留学経験のある両親の勧めがあった。そもそも、子供のころから両親が出掛けるときには外国人のベビーシッターが来るような家庭だった。英語には抵抗がなかった。
高校は全寮制で、レスリング部に入り、冬はアイスホッケーを楽しんだ 。
一方で、東洋人という理由で差別を受ける経験を何度もした。クラスメートの差別的な発言にカッとなり、取っ組み合いのけんかもした。日本では控えることが美徳とされたが、アメリカでは自分の考えを主張しなければならない。そんなことを痛切に感じていたさなか、生徒会長に立候補する事を決意。選挙期間1カ月を戦い、学校の歴史始まって以来の東洋人の生徒会長に選出された。
当時の校長先生が日本へ来ることがある。そんなときには必ず食事を共にして旧交を温める。かつて拳を交わしたクラスメートは、今でも関係が続く友人となった。
大学はニューヨークに移った。さまざまな人種、考え、価値観の人に出会い、たくさん影響を受けた。今の自分は日本とアメリカ双方から形作られているのだと、つくづく思わされる。