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大型木造建築の普及に向けて
CLT建築推進協議会と岡山県真庭市の主催で、11月10日(木)~15日(火)、東京国際フォーラムのロビーには、「CLT材」を使った骨組みやインテリアが展示された。
木目繊維の方向が異なるように板を張り合わせた集成材の一種CLT材は、1995年ごろからオーストリアで利用が広がった。繊維を同じ方向に合わせて張り合わせた板よりも強度が高く、反り返りが少ないことが特徴だ。
鉄筋コンクリート造で建物を建てる場合、コンクリートが固まるまで待たなければならず、その分工期が長くなるが、CLT材を使うと、乾かす必要がないため工期が短い。その分建築費を抑えられるため、2000年代に入り欧米各国で広く使われるようになった。
日本でも数年前から見られるようになったが、国内工場が増産体制を整えてからまだ1年程度しかたっていない。一方で、政府は国内の木材資源活用を掲げており、公共大規模建物を中心に積極的に木造建築を進めている。
木材の場合、建築資材としてのレベルを決めるポイントは、強度よりも耐火性能にある。現在、一般的なCLT材に認められた耐火性能であれば、4階建ての建物まで建てることができる。都内では、3階までRC造で、4階から上をCLT材で建てた7階建ての建物もあるそうだ。
会場で来場者の説明にあたった設計士の久原裕氏は「もうすぐ街中の大きなビルでも木材が使われるようになる。そうすれば街の風景も変わるだろう」と話した。
■CROSS LAMINATED TIMBERIZE展
会 期:11月10日~15日
会 場:東京国際フォーラム ロビーギャラリー
主 催:CLT 建築推進協議会、岡山県真庭市
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。