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コト消費の充実、課題山積
- 2018/5/3
- デービッド・アトキンソン, 観光・宿泊
コト消費の充実、課題山積
観光庁は3月30日、政府が定める2020年の旅行消費額8兆円を達成するための提言をまとめた。訪日外国人旅行者は順調に増加している一方で、滞在期間中の消費額が伸び悩んでいることから、体験型コンテンツなどによる娯楽消費額、いわゆる「コト消費」を拡大させることが今後の鍵となりそうだ。
17年の旅行消費額は4兆4000億円。政府は20年目標として8兆円を掲げているが、旅行者数に比べて増加率は鈍化しているのが現状だ。
最大の課題は、欧米諸国に比べて旅行者の娯楽消費額が低いことだ。日本の旅行消費額全体に占める娯楽消費額は3.3%だが、これは娯楽消費額で世界トップレベルを誇るオーストラリアの4分の1程度しかない。浮き彫りとなるのは、コト消費を仕掛ける体験型コンテンツの事業者がまだまだ少ないという事実だ。
提言をまとめるための検討会に参加したデービッド・アトキンソン氏は「日本には寺社仏閣や富士山、桜など他の国にはない特有の観光資源があるが、そこでしかできない体験というものがない。情報通信技術が活用できていない場合が多く、ウェブ集客やマーケティングが進んでいないことも課題の一つだ」と語った。
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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。
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