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エネルギー展で台頭する自動車メーカー
- 2018/3/27
- 国際水素・燃料電池展, 自動車・バイク
▲▼水素製造ステーションを打ち出すホンダ(上)と太陽光で売り込むテスラ(下)
エネルギー展で台頭する自動車メーカー
自動車メーカーが再編に向けた動きを強化している。本田技研工業(ホンダ・東京都港区)は2月28日~3月2日、東京ビッグサイトで開催された「国際水素・燃料電池展」に出展。水素社会実現に向けた取り組みを紹介した。
ホンダが進めているのは、地方自治体などと連携した水素製造ステーションの設置だ。同社が開発する高圧水電解型水素製造ステーション「スマート水素ステーション(SHS)」は現在全国15カ所で導入されている。
その一つが、青森県三沢市だ。東日本大震災によって燃料流通がストップした経験から、既存の供給網に頼らない新たな電力・エネルギー供給方法を構築しようと導入を決めた。ソーラーシステムと組み合わせることで、太陽光から水素を作り貯蔵し、自動車を走らせる。流通に頼らない自立エネルギー網の構築に向けて一歩を踏み出した。
「再生可能エネルギーに関心が集まる中で、当社は水素に着目し、社会に貢献する仕組みをつくっている。SHSは水と電気で水素を作り出し、出来上がった水素で自動車を走らせることができる。自動車にためた水素を外部の機器に移すことも可能で、単なる自動車技術としてではなく、新たなエネルギー社会の構築に向けた技術開発を進める」と同社は語る。
一方、米国のテスラは太陽光システムで攻勢をかける。同社が開発する家庭用蓄電池「パワーウォール」は住宅などの屋根に設置した太陽光パネルから電力をためこみ、自動車や家電などの電力を賄うシステムだ。家庭用蓄電池としては比較的安価で、発電状況はネットを通じて常時確認できる。もちろん、同社が開発する電気自動車の燃料としても使用可能だ。「電気自動車の開発を巡って、自動車メーカーのビジネスが変わろうとしている。日本の電力市場が変容している今だからこそ、我々自動車メーカーとしても食い込む余地はあると考えている」と語る。
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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。
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