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展示会見本市
- 2018/1/25
「あいつより、うまいはずだがなぜ売れぬ」。
国民栄誉賞に輝く大女優・森光子にして不遇の下積み時代をこう詠んだ。劇作家の菊田一夫の目に留まり『放浪記』で初の主役を演じたときには、すでに歳を迎えていた。
成功を掴むきっかけは、彼という勝ち馬の存在にほかならな
い。ビジネスにおいても勝ち馬と出会うことが成功には欠かせない。
こと展示会に出展してモノを売ろうとするなら、なおさらである。良質なビジネスマンが集まる、購買意欲の高い者ばかりが来場する展示会を選ぶことが、展示会営業で成功を掴む第一歩といえる。
だが、傍から見ただけでは良し悪しがわからないのも展示会の難しいところだ。優れた展示会には自然と人が集まるものだが、主催者が発表する数値というのもおよそ信頼性に乏しいもので、どこぞの主催者が「10万人が来場した」と発表すれば、他の主催者は「そんなに人が入るはずがない。でたらめだ」と決めてかかるほど併催展を増やして水増し、曖昧化するのも常套手段の一つ。
展示会業界には見栄っ張りの張りぼてが少なくない。
国内市場が縮小する中で、日本企業なら例外なく海外を見据えなければならない。その試金石として海外の展示会に出展することは、もはや中小企業であっても避けられない道である。とはいえ、実のないイベントに参加しても意味がない。
そこで考えたのが、今回のランキングである。
基準を出展者数としたのは、いくら主催者が数を水増ししようと思っても過剰な誤魔化しが効かないからだ。何しろ出展者数は、イベントの会場図や出展者情報を見れば誰でも数を確かめることができる。虚と実が混じる展示会の規模を比較する上で、唯一かろうじて公平さが残る数値が、そこにはある。今回は世界各国の大規模会場で開催された展示会の公表数値を基に番付を行った。会期直後で開催報告が発表できない展示会があるため、調査は2016年中に開催された展示会を対象としている。なお、改名した展示会については新たな名称に置き換えさせていただいている。
主催者が発表した数値といえど、中には水増ししているものもあるかもしれない。それも踏まえた上で、さまざまな展示会の規模を知り、海外進出の入門情報として思ってもらえれば幸いである。