▲過去最多となる831社が出展。急速に規模を拡大させている
地方食展、過去最大へ急成長
地銀55行が販促支援
全国の地方銀行55行が地元の食品をPRして販路拡大につなげる展示会「地方銀行フードセレクション2017」が9~10日、東京ビッグサイトで開催した。出展者数は前年を144社上回る831社と過去最高を記録するなど、急速な規模の拡大を見せている。主催はみちのく銀行や肥後銀行など地方銀行で構成される地方銀行フードセレクション実行委員会、運営はリッキービジネスソリューション。
出展者数が増加したことにより会場は前回の西1・2ホールから東4・5ホールへと変更となり、参加する銀行数も2006年の初開催時の5校から11倍に増加。会場にはバイヤーなど1万2612名が来場した。百貨店や食品スーパーによる食の安全性と地方食に対する関心が集まっていることから、規模が拡大している。多くのバイヤーと商談できると好評で、地方自治体や各地の商工会議所を通じた出展者も昨年から88社増加の148社となったという。
リッキービジネスソリューションの澁谷耕一社長は「今回は地方銀行64行のうち55行が参加し、47都道府県すべてをカバーできるようになった。銀行側のPR支援体制が充実してきていることから、過去最大規模の開催になった」と語る。
毎年同展に出展しているという酒・ワイン商社の高野総本店の高野豊社長は「同展に出展することで第四銀行(新潟県)、北海道銀行、東北銀行、山梨中央銀行などの取引先と共同で新商品を開発できるようになった。国内外のイオン系列の店舗での出品も決まり、好調に売れている」と成果を語った。会場では150点の新商品が並ぶ展示コーナーや、創業100年以上の老舗メーカー専用の特設ブースが設けられ、地方色豊かな商品に多くのバイヤーが足を止めた。また、別会場に設けられた個別商談室では約500件の商談が実施されたといい、盛況のうちに幕を閉じた。
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。