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記者の目(16)
- 2017/12/10
「アマゾン、グーグルに勝つ方法を考えている」。
そう聞いたとき、不覚にも笑ってしまった。間もなく傘寿を迎える老舗ソフト会社の経営者が話した言葉だ。何の冗談でもない。その会社のAI開発チームは世界市場を獲る商品の開発を進めている。ITインフラを日本が狙えぬ理由はない。20年前の日本にはトロンというOSウィンドウズの地位を奪いにいくプロジェクトがあった。
「ソフト屋がそれを考えず、他に何を考える」と彼は続けた。
敵は勝てないという前提で物事を考える己の内にいた。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。