バリアフリーに需要 東京五輪・パラリンピックに向け『メダルに点字デザイン』

 
  • 2017/9/26
▲まどか(大阪府富田林市)が制作する点字案内図。凹凸がなめらかに印刷され、長文を読み取っても手が痛まない

 2020東京五輪・パラリンピックの開催まで、あと1050日を切った。会場の整備などが急がれる中で、バリアフリー関連事業に注目が集まっている。

案内図、日用品…バリアフリーは道半ば

 「五輪のメダルに触ると種別がわかるように、点字でデザインを付けてみてはどうか」。7月に都内で開かれた東京五輪・パラリンピック組織委員会のアスリート委員会の中で意見があがった。射撃でパラリンピックに3大会連続で出場した田口亜希委員の発案だ。会の最中には、シャンプーとリンスはボトル側面の点字の有無で判別できるようになっているとの事例も紹介。「メダルに刻まれた線の本数で金、銀、銅を区別するのはどうだろうか」と提案すると、他の委員も賛同した。

 点字とは、縦に3点、横に2点の計6点に、「○」と「-」で印をつけて50音を表現する文字だ。食料品や日用品、施設の案内板など、近年ではさまざまな場所で見かけるようになった。

 五輪・パラリンピックの開催に向けて、駅などの公共施設をはじめ、さまざまな施設で点字案内図の設置が進んでいる。日本は2016年4月に公共交通機関や公共施設に設置する点字案内図の国際規格を発行。高齢者や障害者、海外からの旅行者に向けて、触知で移動を支援するツールとして導入を進めている。

点字は駅のホームや道路などにも活用されている

 こうした点字案内図の制作をおこなっているのが、サイン制作のまどか(大阪府富田林市)だ。施設に設置する地図や手すりなど、さまざまな点字シートの制作を展開している。

 確かな需要がありながら、対応する企業は多くないという。点字のデザイン自体が複雑であるため、コストもかかる。また、一つ一つの点の凹凸にも、こだわりがある。「凹凸の触感がなめらかなのが特徴。長く読み取っても指が痛まず、スピーディに読み取ることが可能だ。当社はデザインも内製化して印刷をおこなっているためコストを抑えられるが、外注している企業では難しいだろう」と、同社の内藤俊介氏は話す。

 五輪・パラリンピックに向けたバリアフリー完備はまだ遠い。大会開催により注目される事業は、他にも多そうだ。


p1050331

国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

関連記事

新聞からの移行プラン
国内外の展示会を取材する
展示会専門紙
国際イベントニュースとは
私たちが展示会に注目する理由とは...。国際イベントニュースが取材する情報をご紹介します。

今回どうだった?
出展者に聞いた展示会の口コミ
人が集まるブース特集
記者の目にとまった人が集まるブースを紹介
自治体の出展戦略
自治体が出展!その目的は?
海外展示会挑戦記
海外展示会に挑戦する企業に聞いた
海外展示会レポ
現地記者が海外展示会を取材。海外トレンドをお届けします
イベント人物図鑑
展示会で出会える人を紹介します
国内展示場小間数ランキング

ブース・人材・運営・サポート企業

医療インバウンド
ページ上部へ戻る