長谷川遼平のイベント取材日記(20)

  • 2017/8/25

「30年の実績」が強みのリード社

リードエグジビションジャパンの松尾直純取締役に、展示会開催のノウハウを聞いてみた。もっとも効果的な集客方法とは何か。

「それは私たちが知りたいくらい。特に初開催の展示会となれば、ふたを開けてみるまで安心などできない」。

年間173本の展示会を開催する同社であっても、独自のノウハウがあるというわけではない。これまで取引のある顧客からニーズを聞きだし、彼らが望む来場者を集めるためにDMをまく。他社と違いがあるとすれば、顧客基盤だ。

リード社が開く展示会には、年間約100万人が訪れ、3万2000社が出展しているという。この膨大な地盤を活用できる市場を探すことが、新規展示会の立ち上げにつながるという。

既存顧客を元手につくり上げた新たな展示会を2回、3回と開催していると、そのにぎわいに釣られて新規顧客がやってくる。こうして同社の基盤がより拡大していく、ということらしい。

もちろん、この戦略は30年にわたって展示会を開催してきたからこそのもの。特別なノウハウではないからこそ、他社がこの勢いを上回るのも難しい。逆に言えば、競合のいない独走態勢がしばらく続きそうで、面白みに欠ける。


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国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平

2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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