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記者の目(10)
- 2017/7/25
都議選の勝利が決まった直後、小池都知事は記者会見で「公約に優先順位をつけて実現する」と話した。ゆっくり複数のカメラを見渡して力を込めたのは「優先順位」の部分だ。今後、報道陣が公約の遅れを指摘するたびに、この言葉を聞かされるイメージが脳裏をよぎった。そつのない知事のことだから、意味のない発言などしないはずだが、ああも力を込められると「最後までやりきる」という決意より、「いきなりやれるわけない」の布石に思えてしまう。そうでないことを期待したい。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。