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記者の目(9)
- 2017/7/10
都庁を囲んで行われたデモ行進で「我々は怒っている」というプラカードを数多く見た。要求内容以前に、怒っていることを伝えられないことへの憤りだ。「自分の仕事や生活に直結する話が、行政や業界トップだけが集まる場所で進んでいるが、事態はまったく良くならない」デモを呼びかけた下茂貴樹さんは話した。
14万件の署名も、3年後に控える生活の危機を取り除いてくれなかった。誇りを持って裏方として生きる人たちが、望まぬ表舞台に立った必死の訴えは都に届いただろうか。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。