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県との溝 埋まらず 展示会場整備計画
- 2017/5/10
▲12日にポートメッセなごやで本紙の取材に応える河村たかし名古屋市長
名古屋市港区の空見ふ頭に建設を予定する大規模展示会場の計画を巡り、河村たかし名古屋市長は12日、本紙の取材に対して「向こう(愛知県)が建てるからといって名古屋市に建ててはいけないというのはおかしい。市と県がどうということではなく、(展示会に参加する)産業界の人々にとってためになるよう、考えていかなければならない」と話した。市は同じ港区で運営する展示場「ポートメッセなごや」で首都圏の主催者が展示会を多数開催していることから、名古屋市内での新展示場への要望が高いとし、県と調整を進めていく方針だ。
ー名古屋市・愛知県 展示会場整備計画 焦点追求ー
河村市長は12日から開催されたリードエグジビションジャパン主催の「名古屋ものづくりワールド」の開会式に参加し、「愛知県の製造品出荷額は年間約44兆円でトップに位置している。2位の神奈川県は17兆円。名古屋でどこにも負けないような展示場を造って、産業を応援していきたい」と挨拶した。
市はポートメッセなごや近隣にある空見ふ頭の東邦ガス所有地を借りて、大規模展示場を新たに建設する計画を進めている。同土地に展示場を建設するには、港湾法に基づく用途変更が必要だが、決定権を持つのは市と愛知県で組成する名古屋港管理組合となっていることから、県の協力なくして計画を進めることはできない。
県は2019年にも常滑市の中部国際空港がある空港島に大規模展示会場をオープンすることから、市の計画に真っ向から反対している。市は3月に、県との関係改善を条件に2017年度予算へ同土地の調査費用2000万円を計上したが、県との調整は進展を見せていない。
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。