- Home
- 国際会議や学術会議運営を250件受託【コングレ】
伊勢志摩サミットでも活躍
国際会議運営大手のコングレ(東京都千代田区)は、年商154億円(2016年3月期)の約半分を会議と展示会の運営事業で売り上げた。5月のG7伊勢志摩サミットや、2012年に東京で開催した国際通貨基金(IMF)と世界銀行の年次総会をはじめ重要会議の運営で実績を残し、昨年は250件を受託した。会議を主催するのは官公庁、団体、企業であり、コングレは彼らから企画運営業務を受託する。業務は参加者、会場、主催者との調整や警備など運営に関わる全てを担う。
紫冨田薫常務は展示会の主催事業も強化すると話す
官公庁が国際会議の招致に積極的なのは、会議参加者が地域経済に及ぼす影響が大きいからだ。医療や学術系の会議であれば、世界的に権威のある専門家が集まるため、メインの会議以外にも非公式な会議や、彼らを対象とした展示会が併催されることも多い。また、彼らに会うために、国内の業界関係者も多くやってくる。コングレの年商は10年間で72億円増加した。一方で、「会議運営だけでは、これまでのような成長は望みにくい」(紫冨田薫常務)とみている。世界的に国際会議の数は増えているが、規模が小さいものが中心だからだ。ここ数年、展示会主催や、施設運営など周辺事業の拡大に注力する。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主催者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。専門は投資用不動産市場、省エネ住宅、高齢者住宅など。2016年9月、本紙創刊とともに現職。