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パティシエたちの晴れ舞台
- 2017/3/29
(公社)東京都洋菓子協会(東京都世田谷区)が、(一社)日本洋菓子協会連合会と共催する「ジャパン・ケーキショー東京」の会場には、国内外のパティシエが出品する2000点の洋菓子が並ぶ。会期中には部門ごとの大賞作品が発表される。熟練者達の腕を一目見ようと、プロ・アマ問わず1万8000人の職人や洋菓子ファンが集まる。
洋菓子の市場では、激しい顧客争奪戦が起きている。全国的な統計データはないが、東京都洋菓子協会の道面浩氏は「洋菓子店の数は確実に増えている」と話す。品質も10年前に比べ格段にレベルアップしたそうだ。そのため、各店とも研究開発に余念がない。ショーの会場では、展示された作品を食い入るように見てメモを取るパティシエたちの姿を見ることができる。
協会では、出品された作品のレシピをまとめた本を発行しているが、海外からの注文も多い。レシピレベルの日本語を理解するパティシエが世界的に増えているそうだ。それは、日本の洋菓子の品質が世界的に評価されていることの証しでもある。
一方で、廃業していく店も多い。パティシエの多くが個人店を持つことを目指しているため、人気店でも跡継ぎを育てられず店を閉める話は珍しいことではない。労働環境の過酷さから離職率が高いのは昔からだ。協会に持ち込まれる相談も、商品開発に関わるものが多かったが、雇用や労働問題といった総務に関わる内容が増えつつあるという。ショーでは、原材料や機器を販売する問屋を中心に、70社ほどが出展ブースを構えている。
ジャパン・ケーキショー東京
会 場:都立産業貿易センター台東館4~7階
会 期:10月16日(月)~18日(水)
主 催:(一社)日本洋菓子協会連合会、(公社)東京都洋菓子協会(東京都世田谷区)
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。