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名古屋新展示場 県と対立
- 2017/4/26
▲金城ふ頭(手前)と空見ふ頭(奥)
大村知事「認められない」
名古屋市は港区の空見ふ頭に展示面積5万㎡の会場を建設する計画について15日、2017年度当初予算案に同地の調査費用2000万円を計上した。一方、愛知県も同規模の展示会場を常滑市にある中部国際空港島で建設する計画を立てており、大村秀章知事は市の計画を「認められない」として対立が浮き彫りとなっている。
市が建設しようとしている場所は、空見ふ頭にある東邦ガスの所有地だ。名古屋市内で最大規模の展示場「ポートメッセなごや」がある金城ふ頭と近接する場所で、2012年から整備方針を打ち出した。ポートメッセなごやも新第1展示館を既存会場の側に新設する計画を持っていることから、市は金城ふ頭と空見ふ頭で展示会場を増築していくことで、国内最大級の展示会場エリアを作っていく方針だ。
こうした動きの一方で問題となっているのが、県との対立だ。県は展示会場の新設地として、名古屋市の南方にある常滑市を挙げている。同市には中部国際空港があることから、空港に隣接する場所に展示場を建設し、活性化につなげたい構えだ。
市が空見ふ頭に展示場を建設する場合には、現地の地目を現在の工業用地から変更する必要がある。しかし、現在その許認可を持っているのは愛知県の大村知事であり、15日の記者団への取材に対し大村知事は「(空見ふ頭は)適地ではない」として市の計画を認めない構えを見せている。
市の河村たかし市長は15日、記者団への取材に対して「第一に考えるべきは産業に関わる人たち」として、調査を進める中で空見ふ頭建設の理解を県に求める姿勢を見せた。
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。