養殖の市場拡大 求められる漁獲量減少の対策 @ ジャパン・インターナショナル・シーフードショー

 
  • 2019/10/27
第21回 ジャパン・インターナショナル・シーフードショー 2019
会期:2019年8月21日(水)~23日(金)
会場:東京ビッグサイト 南展示棟
主催:(一社)大日本水産会
出展者数:840社
出展者層:水産業、水産卸会社、貿易会社、水産加工機械
来場者層:水産を扱う小売り、卸、商社、水産業

日本食ブームで外国人バイヤーの姿も

 水産品や水産加工機械が展示された「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」には、温暖化や乱獲による漁獲量減少の対策を求める水産業界関係者が集まった。天然物の減少を補うように市場を拡大する養殖関連の展示も多かった。また、日本食が海外市場を広げるのに合わせて、外国人バイヤーの姿も目立った。主催者の呼びかけにより、アラブ首長国連邦、イスラエル、中国など世界47カ国から来場者が集まった。

 ポンプメーカーの三相電機(兵庫県姫路市)には、養殖場の環境改善に関する相談が多かった。天然物の減少で魚類市場の7割近くが養殖に置き換わっており、成長を早めて収益性を高める技術への関心が一層高まっている。会場で展示したマイクロバブル技術で水中に酸素を送り込む機械は、ウナギの養殖会社をはじめ多くの来場者の関心を集めた。

 既存の取引先の来場が多いと話す出展企業が多い中で、ブリ養殖の尾鷲物産(名古屋市)の来場者は2割程度が新規の取引先だった。今期はサンマが不漁のため、代替魚が求められており、漁獲量が安定する養殖のブリが注目を集めた。「今年はサンマの代わりにブリが市場に出回るだろう」(飯沼久常務)  海外事業部が出展したヤマサ醤油(千葉県銚子市)の来場者は2割が東南アジアなどの海外バイヤーだった。現地の日本食レストランに向けた輸出が増えており、日本食ブームに比例して昆布つゆや焼き肉のたれの輸出も増加した。海外でもフレンチやイタリアンでは醤油を使う店舗が増えているという。

職人不足で加工品の需要が増加

▲ニチモウ(東京都品川区)は、ブリの加工を容易にする装置を展示した 。
 水産業でも職人の人手不足は深刻化しており、「現場でネタをさばく職人が足りない」と水産物流通のペスカリッチ(東京都中央区)の本田直也さんは指摘した。同社では氷漬けされたサーモンをノルウェーからタイの工場に空輸し、加工した後に冷凍して輸入する。これまで日本の鮮魚店から割高な加工品は敬遠されてきたが、人手不足に耐え切れず、取引を始めるところが増えているという。  食品加工機械メーカーのフィッシュカッターツネザワ商事(宮城県気仙沼市)では、回転寿司で人気のサーモンを処理する機械や、栄養価の高さが見直されているサバの缶詰の前処理用の機械などを展示した。来場者の要望は機械による省力化に集中しており、人手不足を補う意図がある。  漁業関連資材のニチモウ(東京都品川区)では、魚に電気を流して動きを抑制する装置を、ブース前のいけすで実演した。西日本で養殖がさかんなブリは、血抜きをしないと市場で高く売れないが、さばくときに大暴れする。そのブリを静かにさせる製品が注目を集めた。
「省力化・高品質化を実現する製品の需要は高い」(林久樹さん)
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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

国際イベントニュース 編集部 坪田康佑国際イベントニュース フリー編集者・ライター 坪田康佑
20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。

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