イノプロム2017 脱資源依存 国内生産高めたいロシア

パートナーカントリー日本に期待

ロシア産業商務省のオシマコフ次官が、21日、日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)開催中の東京ビッグサイトで行った『イノプロム2017』の記者発表で、日本企業に出展を呼びかけた。

イノプロムは、石油や天然ガスを中心とする資源依存型の経済から脱却を目指すロシア政府の肝いりで、2011年に始まった。工作機械やハイテク産業を中心に国内生産比率を高めたいロシアは、来年のパートナーカントリーに選んだ日本に対し大きな期待を寄せる。西側各国からの経済制裁が続く中、先進国の中で唯一首脳会談が継続的に行う相手は日本だけだ。オシマコフ次官は、ロシアの労働力が中国よりも安いことを強くアピールした。

ロシアの経済は2~3年前から厳しい状況が続いている。石油価格の下落と、クリミア侵攻に対する欧米からの厳しい経済制裁で、2015年のGDP成長率はマイナス3.7%となった。石油とガスの輸出先のうち、半分をEU各国が占めるため、エネルギー依存はそのままEU依存の経済となる。輸入を差し止められてから、ロシアは外貨を稼げなくなった。

EUからロシアへの輸出が止まったことも、国民生活に大きな影響を与えた。農作物は中国からの輸入に頼らざるをえなくなった。だが、中国産はロシア国民の間で人気がなく、食品・食品加工の分野では一足先に国内生産比率が上昇しているという。

日本からは400社以上がすでに進出しており、自動車メーカーを中心に50社程度は現地の工場で生産も始めている。国民の間で日本製への信頼も高い。ROTOBOの長谷氏は「ロシア国民は新しいもの好きで、消費性向は日本人よりもはるかに高い」と言う。

オシマコフ次官が会見を行ったのと同じ日、ペルーのリマでプーチン大統領も記者会見を行い、直前に行った安倍首相との会談内容を公開して日本側に揺さぶりをかけた。「経済制裁を解くため、西側諸国の足並みを崩すことがロシアの外交戦略の根底にある」と長谷氏は話す。トランプ大統領の登場により、ロシアの対日政策に変化が表れる可能性もあるということだ。


国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

関連記事

コメントは利用できません。

ピックアップ記事

ページ上部へ戻る