食品展示会「FOODEX JAPAN」で世界一を目指す【主催者に聞く】日本能率協会

 
  • 2017/6/26

 (一社)日本能率協会(東京都千代田区)が1年間に主催する展示会は年間約30本、そのうち、最大のものが、来年43回目を迎える食と飲料の展示会「FOODEX JAPAN(フーデックスジャパン)」だ。旗艦展示会の拡大策について、展示会事業を統括する安江あづさ産業振興センター長に聞いた。


(一社)日本能率協会産業振興センター安江あづさセンター長

日本能率協会入職後、「ホテレスジャパン」「FOODEX JAPAN」などの展示会を担当。その後、人材研修事業に異動。研修・シンポジウム事業や公益事業の事務局に従事し、展示会部門(現産業振興センター)に復帰。2016年4月より現職。


―「FOODEX」が最大というのは、どのような観点からか。

 出展者数、ブース数、来場者数は私たちが主催する展示会で最も多く、成長速度も速い(下記表参照)。成長を支えるのが海外の出展者と、海外市場を狙う国内出展者だということに大きな意味がある。海外出展者は国内の数よりも多く、6割強を占める。

―海外出展者が集まるようになったのはなぜか。

 日本の食料自給率が低いため、元々海外出展者比率が高い展示会だった。食品・飲料の業界では、ドイツの「ANUGA(アヌーガ)」、フランスの「SIAL(シアル)」と並び、3大展示会の1つとして認知されている。海外からの来場者数も1万人を超えた。出展者にとって、世界からバイヤーが集まることが大きな魅力だろう。食品業界の人だからこそ、近年は日本食への関心も高い。展示会に合わせて、日本のレストランや食材を目的に来る人も多い。

―海外来場者を誘致するために講じる対策は。

 過去の来場者、大使館、業界団体などを通じて海外のバイヤーに接触できる人を探すのが第一だ。私たちの職員が本国まで出向き、来場も依頼する。来場者誘致のために海外まで職員が出向くのは「FOODEX」だけだ。

―成長余力はまだあるか。

 もちろんだ。2017年、従来の幕張メッセの1~8ホールに加え、9ホールを初めて使用した。次回の18年3月は、全ホールを使用することが決まっている。

―敷地を広げる以外の方法で事業を拡大する可能性は。

 世界のオーガナイザーや展示会主催者からの評価が、高まっていると感じる。「わたしたちの国で『FOODEX』を開催してほしい」とお声がけをいただく機会は多い。「SIAL」は上海、ブラジル、中東など世界展開を始めている。ビジネスチャンスはいくらでもある。問題は、その前にやるべきことが多いということだ。

―拡大するために必要な要素は?

▲今年3月に開催した「FOODEX JAPAN」には3282社が出展した

 食品業界の展示会で世界一にならなければならない。海外出展者と来場者を増やすためにも、世界で「FOODEX」の知名度を高めることが先決だ。「ANUGA」や「SIAL」は、世界各国からVIPや報道関係者を会場に招き、国家的イベントとして打ち出すことに成功している。私たちはまだそこまでやれていない。

 若い部下たちに言うのは、日本の市場に魅力を感じて「FOODEX」に出展する国内外の企業が、今後日本の市場が縮小したとき、同じように出展する可能性は低いということだ。だからこそ、世界レベルの展示会として価値を高め続けなければならない。世界の食品関係者を集めるための対策を今こそ強化しなければならない。


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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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