情報拡散を担ったクラスの人気者達 インフルエンサーの存在

▲「モテワンコンテストがすごいのは人気投票システム」と話す飯田祐基さん

マイクロインフルエンサーによる情報拡散

モテワンコンテスト開催当日、幕張メッセに集まった1万人は、目当ての演者を応援するために来た人だけではない。舞台に立った20組のファンだけでは、1万人には及ばない。「面白そうだから」「誘われたから」「頼まれたから」などの理由で幕張まで来た人たちがむしろ大半だ。彼らの動員に影響を与えたのは、「マイクロインフルエンサー」と呼ばれる人たちだ。具体的には、来場者にイベントの情報をもたらした人であり、誘った人、頼んだ人も含まれる。モテワンコンテストを企画した辻幸範さんが力を割いたのは、できるだけ多くのマイクロインフルエンサーに情報を届けることだった。

買った物、行った店をソーシャルメディアで発信すると、後に続く人が大勢出るような影響力を持つ人を、インフルエンサーという。かつては芸能人やスポーツ選手などの有名人が中心だったが、最近は、「学校で一番人気のある友人」のように、身近なカリスマが発信する情報に価値があるという。芸能人が個人ブログで、企業の依頼による商品紹介をした「ステルスマーケティング(ステマ)」などの問題を経て、身近な人の情報の方がうそがないと考えられるようになったからだ。

辻さんの10年来の友人で、モテワンコンテストのプロモーションを支えた飯田祐基さんが得意とするのも、マイクロインフルエンサーによる情報拡散だ。飯田さんが経営するWEBマーケティング会社テクサ(東京都千代田区)で、10代向けの情報拡散を担当するチームには、読者モデルと数百人とネットワークを持つ社員がいる。10代の若者にとって、読者モデルがマイクロインフルエンサーとなっているからだ。だが、辻さんや飯田さんとマイクロインフルエンサーの間に金銭の授受はない。マイクロインフルエンサーは自分が発信したい情報しか発信しないのだ。彼らを動かすには、彼らを楽しませる仕掛けが必要だ。

モテワンコンテストの場合、人気投票システムがその仕掛けになったと飯田さんは考える。「『自分の投じた一票がスターの誕生につながるかもしれない』という人気投票システムがたくさんの人の心を捉えた」情報を拡散するシステムとしてのマイクロインフルエンサーと、彼ら面白がらせた人気投票システムがそろった時、1万人が幕張に向けて動き出したということだ。


国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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