板金加工機展「MF-Tokyo」8年で2.4倍に規模拡大

板金加工やプレス加工の機械メーカーが出展する展示会「MF-Tokyo」の規模拡大が著しい。8年前に初開催され、今回で5回目となるが、出展小間数は317社1669小間で前回の1・3倍、初回に比べると2・4倍に増えた。

MF-Tokyoに初回から出展している企業の多くは、10年前まで「日本国際工作機器見本市(JIMTOF)」をメーンの展示会としてきた。ビッグサイト全館で開催されるJIMTOFは15万人を集める巨大展示会であり、今でも規模には大きな差がある。だが、同じ金属加工でも「削り」や「磨き」などの切削(せっさく)機械が中心で、板金・プレス加工機械の展示スペースは1ホール分に限られていた。そのため、日本鍛圧(たんあつ)機械工業会(東京都港区)の主導により専門展として始まったのがMF-Tokyoだ。

板金加工機やプレス加工機は金属部品の中でも量産品をつくることが多い。一方、切削機械はエンジンに使われるタービン(羽根車)など精巧な部品製作に使われる。同じ金属加工機でも、それぞれの機械を必要とする現場は異なるのだ。「我々の協会加盟社の顧客にとって、JIMTOFは事業と直接関係のない出展ブースが多かった。MF-Tokyoには、日々の業務に直結する商品が並ぶため、はっきりとした目的を持って来場してもらえる」と、日本鍛圧機械工業会の中右豊専務理事は話した。

日本鍛圧機械工業会(東京都港区)中右豊専務理事(65)

一方で、来場者数は初回から大きな変わりはない。今回は3万1715人で初回から4500人増えただけだ。来場ターゲットを限定することで出展規模を拡大したMF-Tokyoは、来場者の数以外にも展示会の価値があることを示したと言える。世界には同じ業界の展示会としてユーロブレッヒ(独)、ファブテック(米)があり、中石専務理事は、「3大展示会として並ぶものとして成長させることを目指す」と話した。


国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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