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グルメンピック 主催者社長ら5人を逮捕
- 2017/6/26
▲グルメンピックの開催資料
500店から約1億4000万円だまし取る
東京・大阪で日本最大級のイベント「グルメンピック」を開催するとうたい出店費をだまし取ったとして、警視庁は5日までに、主催の大東物産(東京都中野区)の社長・中井冬樹容疑者(36)と自称コンサルタント田辺智晃(42)ら5人を逮捕した。被害を受けた飲食店は全国約500店あるといい、被害総額は約1億4000万円に上る。
大東物産は2013年5月に設立したイベント企画会社。衣料品や食品、加工食品の輸出入の貿易を行うほか、イベントの企画・製作を行っていた。
同社は昨年11月から今年1月にかけて全国の飲食店に対し、グルメイベントを開催するとして1小間あたり数十万円で営業を行っていた。その際、出店者に対しては、通常45万円の出店料を20万円に割り引いた特別枠として販売するほか、イベントで売り上げ10万円に満たなかった店舗に対しては出店費用を全額返金するなどとうたい、営業活動をしていた。
当初グルメンピックは2月13~17日、20~24日に味の素スタジアム(東京都調布市)、17~24日に舞洲スポーツアイランド(大阪府)で開催するとしていた。だが、1月中旬ごろになって突然「イベント運営会社からキャンセルを受けたため、開催を延期する」との旨が同社から出店者に届けられたという。
警視庁によると、同社とイベント運営会社には契約自体が存在しなかったという。同庁は当初から出店料をだまし取る詐欺目的だったのではないかとみて、開催の経緯を調べているという。
突然の延期告知を受けた出店者らが不審に思い、被害者の会を立ち上げ、警視庁に相談したことから事件が発覚した。同会は5月に集会を開き、中井容疑者に対し経緯の説明を求めたところ、「上の指示に従っただけ。資料も指示されて捨てた」と話していたという。同社は今年2月に東京地裁で破産申し立てを行っており、被害に遭った出店者への返金はされていない。
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。