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表情は言葉よりもはるかに冗舌
- 2017/4/19
▲林書平(右・25)と陸韋豪(左・27)は、台湾科学技術大学の機械工学科で学ぶ学生だ
林書平と陸韋豪は、台湾科学技術大学の機械工学科で学ぶ学生だ。林柏廷副教授とともに参加したドローンジャパンには、データが粗く不鮮明な画像をWEB上で鮮明に加工する技術を持ってきた。
だが、ブースに人が来てくれない。せっかく、流ちょうに日本語を話す女子留学生に来てもらったのに、通りすがる来場者に向けた「こんにちは」ばかりが繰り返される。待ちくたびれるまでもなく、早々にほかのブースを見に行った林副教授は帰ってこない。いつしか陸もどこかへ行ってしまい、林は商品説明の機会を一人待ち続けた。
技術は優れものだ。ピンボケのような赤茶けた写真を変換サイトに移植すると、亀裂が入ったコンクリート壁が浮かび上がった。せっかく来た説明のタイミングでさえ林は言葉少なだったが、はにかんだ笑顔は十分すぎる自信を物語っていた。
国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。