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IoTセンサー開発 活況 「変幻自在に曲がる、伸びる」
- 2017/2/10
▲帝人の出展ブースの様子
ヘルスケア・フィットネス分野への応用が期待される
モノをネットにつなぐIoT(インターネット・オブ・シングス)が進化を見せる。18~20日に東京ビッグサイトで開催されたIoT関連商材の展示会「ウェアラブルEXPO」では179社が出展し、ヘルスケア・フィットネス分野への応用が期待されるIoTセンサーが多数並んだ。注目を集めたのが、帝人(TEIJIN・大阪市)が開発したワイヤー式センサーだ。
厚さ約1㎜のひも状のセンサーは圧力やゆがみの方向を検知する。織物のように繊維に編み込むことで精密なデータを測ることが可能だ。
展示会では、この同センサーを織り込んだゴルフウェアを展示した。腕や背中、脚にセンサーが内蔵されており、ゴルフクラブをスウィングした体の力の入り方を可視化する。
同社の技術開発部門の山本智義チーム長は「アクセサリーのように腕や首に装着することで、健康状態を確認できる。ファッションとして楽しみながらセンサーを身に着けられるようになる」と語る。今後はヘルスケアやスポーツ分野に技術を生かすという。
また、電子回路の開発を行う日本メクトロン(東京都港区)が新たに発表したのが、伸縮性のある電子回路「3D形成FPC」だ。立体成型することで伸縮性を備えており、従来できなかった「曲げる」「折る」「引っ張る」といった動作が可能になる。
産業機器の部品に組み込んで動作の異常を検知するほか、人体に直接貼るセンサーとしての活用が見込まれている。担当者は「ヘルスケア領域での実用化に有効となる。伸縮性があるので、これまでセンサーを貼り付けられなかった動的なモノをIoT化することができるのではないか」と話している。ウェアラブルEXPOの主催はリードエグジビションジャパン。次回は来年1月17~19日に開催する。
▲ヘルスケア関連の出展が相次いだ
国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。