ベトナム内需を狙う日本企業 チャットワーク、オカムラホーム

 
  • 2018/10/8
ベトナムに進出し、ベトナムを市場として狙う企業はもう珍しくない。
彼らは平均年齢31歳、人口9270万人というベトナムで、経済が一気に拡大する前に現地に根付こうと種をまく。

営業担当4人を現地採用  チャットワーク(東京都港区)

 SNSコミュニケーションツールのチャットワーク(東京都港区)は、2016年5月、ベトナムに進出した。営業対象を昨年から現地ベトナム企業に定め、今年4月にベトナム人スタッフを4人採用した。国民平均年齢31歳という若者が主役の成長市場を取り込むのが狙いだ。研修を終え、本格的な営業が今、始まるところだ。

チャットワーク(東京都港区)堀江 裕隆氏

 進出当初は日系企業が中心だった。ベトナム事業においては、今も日系IT企業が顧客の8割を占める。それでも営業対象を現地企業に切り替えたのは、成長可能性の大きさを感じさせるからだ。

 現地責任者を務める堀江裕隆氏はホーチミンの街中で成功を手にした地元超富裕層を目にする機会が増えたと感じる。同じ飲食店に居合わせてもとにかく羽振りが良い。『これがバブルか』と、自身の記憶にはないバブル景気の片りんを感じるという。若い世代と話すと、すぐに起業の話が出てきて、誰もが一獲千金を狙う勢いだ。

 中心部からバイクで20~30分の新興住宅地では毎週ベトナム人向けのマンション販売会が開かれ、中心部では1平方メートル当たり50万円超えも珍しくない。


今はまだ利益を出す気はない  オカムラホーム(千葉県八千代市)

 千葉を拠点にする建築・不動産会社オカムラホーム(千葉県八千代市)は2012年にベトナムに進出した。現地では、マンションやオフィスビルのメンテナンスをしながら資産価値を高める管理業が中心だ。150人を現地採用し、建築の請負業も始めている。

オカムラホーム(千葉県八千代市)金子 保夫社長

 管理する住宅に住むのはベトナムの中間層だ。年収300万円前後の人たちが販売価格500万~600万円の集合住宅に住む。日本の高度成長期に全国で建てられた公団住宅のような住宅に近いそうだ。

 ベトナムの売り上げは2億円だ。日本の売り上げ52億円に比べて小さいこともあり、金子保夫社長は細かい売り上げを把握していないという。今は利益を出すことは考えていないからだ。それよりもベトナムが経済の急成長を成し遂げる数年後に向けた種まきに精を出す。「仕事は日本と同じように取れる。だが、貨幣価値が日本の3分の1、4分の1。売り上げや利益を日本と同じだけ上げようと思ったら、同じ人員で日本の3~4倍やらなければならない。当初はすぐにもうけるつもりでいたが、1年くらいして考えを変えた」(金子社長)


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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎

国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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