各地でクラスター 第3波到来に広がる不安 @マレーシア【11月20日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】
- 2020/11/24

第3波到来に不安広がる
マレーシア各地で新型コロナウイルスのクラスターが発生している。首都クアラルンプールでは14日、1日の新規感染者数が469人を記録した。そのうち460人は建設現場で発生したクラスターによるもの。保険相は同エリアと建設作業員が住む宿舎を強制ロックダウンすることも検討しているという。ロックダウンが実施された場合はエリア全体がブロック化され、付近の道路は閉鎖。外出は禁止となり、食料などは政府から配給される形となる。
クアラルンプールの南側に位置し、工業団地を擁するヌグリ・センビラン州でも工場などでクラスターが発生した。また、経済地区であるセランゴール州でも感染者数の増加に歯止めがかかっていない。こうした事態を受け、両州ではソフトロックダウンを発令。州や連邦直轄領をまたぐ移動が禁止となったものの、法令を無視して摘発されるケースが後を絶たない。違反者には約2万5000円の罰金が課せられる。保険相は「ヌグリ・センビラン州は人口密度が高い地域だが、感染経路が追跡できているうちはさらなる措置を取る必要はない」とコメントしている。
マレーシアではここ数日、1日の新規感染者数が1000人前後での推移を続けており、各地で感染者数が増加している状況に不安が広がっている。11月初旬にはボルネオ島北部のサバ州で感染者が急増。第3波到来かと危惧されたが、現在は少し落ち着きを見せており、サバ州の感染者数はマレーシア国内全体のうち68%から50%まで下がった。一方で、現在急増しているマレー半島での感染は自動車やゴム手袋の生産工場で働く労働者が多く、SOP(標準運用手段)を遵守していながら感染が広がっていることから、SOPでの感染抑制には限界があるとの見方もある。
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