新型コロナ感染拡大の中で顔を出したアジア人差別 @オーストリア・ウィーン【6月25日/新型コロナウイルス 世界の反応・現地レポ】

 
  • 2020/6/26
▲デモの様子を報じたwien.orf.atより

 新型コロナウイルスの感染拡大により、オーストリアに潜む差別意識が垣間見えてきている。欧州で感染が拡大しはじめた頃、感染源が中国だったことから欧州各地で中国人をはじめとするアジア人への差別的言動・暴力行為が各地で報告された。ここオーストリアも例外ではない。アジア人を「ウイルス」呼ばわりし、「中国へ帰れ」などといった罵声を浴びせる他、物を投げたり殴りかかったりするなどの事件が起こった。私がウィーンに来て早6年。これまでこうした人種的偏見を感じたこともなく、ましてや面と向かってそうした言動を向けられる経験もなく、周囲からそうした話を聞くことすらなかった私にとって、こうした報道にはショックを隠し切れなかった。

 オーストリアは欧州圏の中でも医療・福祉が充実し、豊かな国であるといわれてきた。今回のロックダウンによる影響は例外として、失業率も低い国だった。各国のビジネス誌の調査などでも「ウィーンは外国人にとって住みやすい街」としてトップを守り続けているくらいだ。社会的、経済的に国が安定している状態では、排他主義は表面化しにくいのかもしれない。だが、社会が不安定な状況に陥ると、人々はその理由付けのために非難の対象を探しはじめる。今回の新型コロナ感染拡大の中で起こったアジア人に対する差別的行動も、同じことがいえるのではないだろうか。

  
       

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【特集】新型コロナウィルスがイベント、展示会産業に与えた影響

Yukari S.
オーストリア、ウィーン在住フリーライター。ウィーンとパリを拠点に、欧州におけるフランス語、英語圏の文化、経済、産業、政治、環境リサイクル分野での執筆活動、政策調査に携わる。専門は国際政治、軍事、語学。

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