水素先進技術の集積地【自治体の出展戦略】山口県宇部市
- 2020/7/23
山口県産業技術センター(山口県宇部市)
@ 水素・燃料電池展(スマートエネルギーWeek内)

山口県産業技術センター(山口県宇部市)は地域の先端技術を周知するため、3年ほど前から「水素・燃料電池展」に出展を続ける。山口県産業技術センターは、2009年に設立された県の商工労働部新産業振興課の出先機関だ。
山口県は他の地域に比べ、水素の研究が進んでいる。県内に多数のコンビナートがあり、苛性ソーダ由来の高純度水素の生成量は、全国の1割を占める。
今回の展示会では、山口県パビリオンとして9社が出展した。小型水素ステーションや水素ボイラー、逆電気透析技術による水素製造システムなど、水素先進県に向けた水素の先端技術を多数展示した。
「我々はものづくり分野の企業に対して技術を支援する。地域でも技術報告会や発表会はあるが、全国にアピールできるのはここだけ。具体的な実績はないが、商談が進んでいる案件はいくつもある」(田村拓真さん)
今回は周南コンビナートを擁する周南市も共同出展した。『水素エネルギーで未来を拓く水素先進都市』をテーマに掲げ、水素に力を入れている。市内のスイミングクラブや動物園、ごみ収集車など日常生活において水素が利活用されており、水素利活用モデルとして、他のエリアへ展開も検討する。
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20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。