瀬戸内レモンに続く新商品のブランド構築【自治体の出展戦略】広島県
- 2020/6/22
ひろしま産業振興機構(広島市)
@ スーパーマーケット・トレードショー

広島県の中小企業支援機関、ひろしま産業振興機構(広島市)は、9年前から「スーパーマーケット・トレードショー」に出展し、地域の食品系企業の販路開拓サポートを行なう。3年前、県と共に「ヒロシマ・デパートメント」という地域の食品ブランドを作り、展示会でもアピールを始めた。また、海産物に強い尾道の商工会議所の要請を受け、数年前から共同出展する。今回は、ひろしま産業振興機構が?社、尾道市商工会議所が?社を集めた。
バイヤーの注目を集めたのは瀬戸内レモンだ。レモンケーキ、レモン味の塩ラーメン、レモン風味のスパイスソルト、レモンと青唐辛子をブレンドしたホットソースなど、レモン関連の企業を8社集め、瀬戸内レモンが広島のブランドであることを来場者に印象付けた。過去には、渡辺製菓(広島県福山市)のココナッツ煎餅が紀伊国屋のバイヤーの目に留まり、全店で取り扱いが始まった。ボストン(広島市)のレモンスティックケーキも、首都圏の駅や土産物店で採用された。
展示会の他には、東京・銀座で「ひろしまブランドショップTAU」を運営し、食とともに、地域の雑貨店や広島カープの関連グッズを販売する。広島から届く魚介、肉、野菜を使ったイタリアンレストランも人気だ。
「売り上げをピーク時の水準に戻した企業もある。瀬戸内レモンのように、関連企業によるチーム型支援も効果が出ている」(上田ちなみさん)
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20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。