展示会の開催中止 7月以降も相次ぐ

 
  • 2020/5/8

 日本で開催される5月、6月の展示会についても、大半の中止・延期が決まった。7月開催の展示会でも中止を発表したものが見られ、新型コロナウイルスの影響は展示会業界において長期化の様相を呈している。6月に開催される展示会のうち、今も開催を予定する「JapanマーケティングWeek」の主催、リードエグジビションジャパン(東京都新宿区)も「社会の状況を見ながら、中止か開催かを判断する」(岡部憲士取締役)と話し、従来の強気の姿勢からはトーンダウンした。

▲5~7月の展示会中止情報(無料会員ログインで全体表示)

売り上げ95%減少 「震災時よりも先が見えない」

 展示会会場設営の元請け会社、東京造形美術(東京都中央区)は、4月の売り上げ減少額が前年比の8割を超えた。個別企業から受注した事務所やエントランスの内装工事で、辛うじて売り上げを確保した。国や東京都による公的融資を活用し、展示会の再開に備えるが、「2カ月程度で復活した東日本大震災の時と異なり、先が見えない」と担当者は話した。

 展示会ブース設営のシ・ピ・エルでは、3月の売り上げが前年比95%まで減少した。展示会の仕事は6割程度だったため、商業施設での個展や、大型建築現場における竣工式といった仕事でつないでいたが、当初400人集まる予定だった竣工式は70人に縮小された。


ディスプレイ会社 3~5月の売り上げ壊滅的

 展示会の会場設営や、ブースを制作するディスプレイ会社の業績が、大幅に落ち込んでいる。業界団体の東京ディスプレイ協同組合(東京都中央区)がまとめた経営実態調査によると、都内に営業拠点を置く95社の3月、4月の売り上げが、当初予定していた金額からそれぞれ43億円ずつ減収したことが分かった。2~5月に新型コロナウイルスの感染拡大による影響で失われた売り上げの総額は、171億5709万円に達する。

 ディスプレイ業界の構造は大きく2つに分けられる。イベント主催者やクライアント企業から直接業務を引き受ける元請け会社と、元請け会社から受注する資材、設備、施工等の協力会社だ。このうち、元請け会社の累計損失が96億9509万円、協力会社が74億6200万円に達した。元請け会社の中には、4、5月に全売り上げを1円も立てられなかった企業が複数あった。

 また、組合加盟社がメインとする事業領域も展示会の会場設営、商業施設の内装、ライブエンタテインメント会場の設営の3つに大別できる。このうち、展示会とライブエンタテインメントの会場設営に関わる企業の落ち込みが激しい。商業施設関連の事業者はこれまでのところ被害は限定的だったが、外出自粛要請等で小売・サービス業の業績も一気に落ち込んでいることから、今後はさらに厳しくなることが予想される。


製作費の回収、ままならず

 ブース施工を受注した企業から製作費を回収できずに悩む企業も多い。展示会の中止が突然決まったため、製作を進めていた案件が多いからだ。

  
       

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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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