第1回「Web Summit」を語らぬ訳にはいかぬ[世界の会場を歩く]
- 2020/4/20
「海外の展示会を歩かせたら、日本で3本の指に入る(かも)」と豪語する、コムエクスポジアム・ジャパン(東京都港区)の古市優子社長が、「なるほど!」と思わず膝を打ったイベントを、主催者目線でレポートします。

こんにちは。コムエクスポジアム・ジ ャパンの古市優子です。フランス・パリ に本部を置く展示会主催者の日本法人で 代表を務めています。仕事柄、グループ内外の主催イベントを渡り歩いており、 年間20回程度の海外展示会に参加します。そこで見た、印象に残るポイントをイベント業界の方々に向けてお伝えします。
さて、ここ数年で、一番、驚かされたイベントといえば「Web Summit」に他なりません。Connected Intelligenceとい うアイルランドの会社が2006年から開催しており、ウェブ界隈のエンジニア、経営陣、投資家らが集まります。トロント、香港など世界数都市で開催されていますが、一番大きく、驚かされたのは、ポルトガル・リスボンでの開催でした。
何がすごいか。いろいろありますが、10万円前後の参加チケットをリスボン空港で提示したら、そこから展示会場まで、電車もバスもフリーパスで乗れるのです。リスボン市からVIP待遇されている感覚です。イベント警備を担当するのは、警察官で、市を挙げて参加者を迎え、初めての人でも安心して過ごせる環境を整えてくれます。
リスボン市がそこまでするのは、「Web Summit」にはVIP待遇したくなる人たちが集まるからです。誰もが知る世界規模のIT企業で働くエンジニアや経営陣、あるいは彼らにプレゼンを試みるスタートアップの経営者や投資家たちが集まります。彼らが毎年集まるエンジニアの聖地としてブランディングを図るのが、市の戦略という訳です。
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フランスに本社を置く、展示会主催会社の日本法人、コムエクスポジアム・ジャパン社長。仕事柄、年間20回程度、海外展示会に参加する。
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