五輪延期 2020年の展示会産業を襲った三度目の悲劇

 
  • 2020/4/6

 新型コロナウイルスの感染拡大で直接被害を被ったのは、今のところ3月、4月に予定していた展示会の関係者だ。5月開催予定の展示会も一部中止を決めているが、大半は事態が終息し、無事開催することに望みを託している。

 だが、オリンピック・パラリンピックの延期が、東京ビッグサイトと幕張メッセで今年度に開催を予定するすべての展示会関係者に、暗い影を落とした。大会終了後にこれらの会場で予定される展示会について、開催が保証されるか、分からなくなったからだ。

 オリンピック開催時に放送センター・メディアセンターとして使用される東京ビッグサイトや、競技会場として使用される幕張メッセでは、工事や準備のために会期前から一般使用が制限される。実際に、東京ビッグサイトの約6割を占める東館が、当初のオリンピック開催日程に合わせ、2019年4月から使用できなくなっている。

 主催者の営業部門は展示会の小間販売を、会期の1年前から始める場合が多い。数年に一度開催される展示会の場合はさらに早い。今年10月以降に2つの会場で開催を予定する主催者の中には、現時点で大半の小間販売を終えているところもある。仮に、オリンピック・パラリンピックの開催が丸1年先にずれ、その間、会場を使用できなくなった場合、来年夏までの間に2つの会場で開催を予定していた展示会主催者は、新型コロナで中止に追い込まれた主催者とまったく同じ状況に陥ることになる。

 そもそも、この数年、展示会業界はオリンピック・パラリンピックの開催・準備期間の対処に苦慮してきた。5月の連休前までが、長い夏休みに備えるために残された事業機会だったが、2月半ば以降、新型コロナにより、ほぼすべての仕事を奪われた。さらに今、オリンピックの延期が秋以降の事業に襲い掛かる。展示会で生計を立てる事業者は、この先1年半の仕事について、まったく見通せなくなってしまった。


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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎

2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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