冬に飛来する鴨被害の対策でジビエ食肉をアピールする出水市【自治体の出展戦略】
- 2020/5/30
出水市役所 産業振興部 農林水産整備課(鹿児島県出水市)
@アグロ・イノベーション(鳥獣対策・ジビエ利活用展)

出水市役所産業振興部農林水産整備課(鹿児島県出水市)は、2019年4月に市内に完成したジビエ食肉処理施設を紹介するため、農業系展示会「アグロ・イノベーション」内の「鳥獣対策・ジビエ利活用展」に初出展した。大規模な展示会は今回が初めての出展だ。実際に施設を建てたのは民間企業の大幸(鹿児島県出水市)で、建設費用は国の補助金によって賄われている。
出水市では10年ほど前から、イノシシや鴨による畑の鳥獣被害が増えている。害獣を駆除するため、ジビエ食肉処理施設では猟友会に所属するハンターが仕留めたイノシシやシカ、穴熊などを買い取り加工・販売するようになった。
近年、被害が深刻化しているのは鴨による鳥獣被害だ。出水市は1万羽以上の鶴が渡来する町としても知られる出水市では、冬時期に飛来する鴨が地域の田んぼを荒らす被害が増加している。専用の網をかぶせて対処しているが、鴨は学習能力が高く、対応するにも限界がある。

志水 靖博さん
ブースには百貨店やスーパーなど小売店のバイヤーや飲食店のオーナーなどが訪れ、ジビエ人気の高さを伺わせた。「来場者数を把握できないくらい、多方面から大勢の来場者が来てくれた。これからは都心部にもジビエ肉を流通させたい」(志水靖博さん)
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