5万円の高級包丁を世界で展開 【海外展示会挑戦記】
- 2019/3/25
河村刃物(堺市)
@ Western Foodservice & Hospitality Expo(米・ロサンゼルス)

河村刃物(堺市)は、ジャパンパビリオンを通じて5年前、初めて海外展示会に出展した。刃物の町堺市が地域の事業者に声をかけて出展を主導した。その後、日本食に特化した見本市「Food Japan」(シンガポール)や、「Winter Fancy FoodShow」(サンフランシスコ)、欧州最大級の総合食品見本市「SIAL Paris」(パリ)などに出展した。現在は年商の1割を海外で売り上げる。最も取引が多いのはアメリカで、欧州ではフランス、ドイツ、オランダ、アジアエリアではほぼ全ての国で取引がある。

主力商品はプロ向けに作った包丁ブランド「堺菊守」だ。全工程に職人が携わる最高品質ブランドだ。価格は一本5万円前後で、地元の商社やバイヤーに卸している。主な購入者は日本の職人がいる日本食レストランだ。一回の取引で?本前後が売れる。
海外で普及の障害になるのは価格だ。元々高価で生産量が少ない上に、輸送コストが上乗せされて、さらに高級品になってしまうからだ。
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20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。