ディオールと取引開始 漆器【海外展示会挑戦記】

 
  • 2019/3/25

井助商店(京都市)
@ メゾン・エ・オブジェ(仏)

▲2005年に初めて北米最大のギフト展「NY NOW」に出展し、日本食レストランを中心に取引が始まった

現地アドバイザーに従う

 漆の材料を扱う創業180年の漆器の老舗、井助商店(京都市)は、7年前に日本のデザイナーやフランス人のアドバイザーと組み、漆器ブランド「isuke」の展開を始めた。海外では3年前にPRを始め、パリで行われるインテリアとデザイン関連見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展した。アドバイザーの指示どおりに展示したところ人気ブランド、クリスチャン・ディオールのセレクトショップで採用され、取引が始まった。「欧州では漆という素材や漆器を知らない人がほとんど。素材が分かるように木目を見せた。漆はワンポイントでしか塗っていないが、それが良かったようだ」(沖野俊之社長)

 だが、卸先では良い出会いに巡り合えず、現状は数店の小売店と直に取引しているという。海外展開で難しいのは、取引の方法だ。直にやり取りをすれば実入りは大きいが、販路は広がりづらくフォローも難しい。一方で代理店を挟むと金額が高くなり、売れづらいというジレンマに悩まされている。

▲ 「関税や輸送費などについ ても勉強する必要がある」 (沖野俊之社長)

 「海外で商品を売る場合、関係者が増えるたびに価格は膨らむ。例えば、漆器を100ユーロで代理店に売ると、現地の小売店には200ユーロで販売される。消費者向けの販売価格は最終的に400ユーロになる。卸値の4倍だ。小売店と直にやり取りをすれば、2倍程度で済む。一方で代理店がいないと販路が拡大しない。良いパートナーを見つけるのが一番だ。現地法人を出すのも一つの手だろう」(沖野社長)

 海外売り上げは年間1000万円程度だ。金額ベースだと中国が最も多く、次がアメリカだ。漆器部門の売り上げの2~3割は海外が占める。中国はスポットで大口の注文が入ることが多く、アメリカは代理店を通じて継続的に取引が続いているという。


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国際イベントニュース 編集部 坪田康佑国際イベントニュース フリー編集者・ライター 坪田康佑
20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。

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