第5回 中国の法律が変なわけじゃない[今日の中国]

 
  • 2019/1/10
▲ 中国ではECでの買い物が基本です

 今、12時30分。オフィスに人はいるのですが、静まり返っています。昼食を終えた社員が、13時までお昼寝をしているからです。地域や個人の差はあるものの、中国では昼食後、昼寝をするのが一般的です。午後は打ち合わせ・会議の類が多いので、おなかを満たし、昼寝で頭の中をリセットするのです。これも残業をしないためのコツかもしれません。私も午後は会議です。議題は取引先の日本企業が抱える問題について。今回はその話をかいつまんでお伝えします。

 日本各地のドラッグストアや百貨店を舞台にした中国人の爆買ブームを覚えていますか?

 あれは、中国人や中国向けの輸出企業に雇われた中国人主婦たちが、限られたブランドの限られた商品を大量購入したものでした。この爆買、中国のネット販売に端を発していたのをご存じでしょうか。

 スマートフォンの普及率が95%を超え、10億人がスマートフォンを持つ中国では、買い物の多くがネットで行われます。スマホの買い物アプリに出展する店舗を運営するのは、アプリ運営会社、企業ブランド、個人など多様です。なかには、欲望のままに法律の隙間をかいくぐる企業や個人もいて、日本同様、政府を悩ませています。

 10月1日、中国政府は「中国電子商務法」を発表し、EC販売の不正取り締まりに動きだしました。その結果、突然中国から発注が止まった日本企業が少なからずあるのです。日本のメーカーから正式な承認を得た中国企業が、中国電子商務法にのっとったEC販売を行っていれば何も問題は起きません。しかし、知らぬうちにそうではない中国企業へ商品が流れていたため、発注が止まった例が多いのです。

 このようなことを書くと「やっぱり中国は怖い、理解できない」と思われるかもしれません。しかし、そんなことはないのです。どの国にも、その国の事情に沿った法律があり、事情の部分が日本と異なるということなのです。海外で商売をするときは現地に詳しいパートナーを見つけ「現地のことは現地の人に任せる」という覚悟があれば心配は無用です。

 さて、そろそろ日本からのお客さまがお見えになります。日本の国内見聞に惑わされず、自分の足で歩き、目で見て、質問し、話を聞き、頭で考え理解し、肌で感じれば、本当の中国を見ることができます。皆さんもぜひ、中国を歩いてください。

狩野浩治氏

1964年福岡県生まれ。バックパッカーとして各国を回った後、国内大手小売り会社に入社し海外事業部に配属。以降33年間、海外生活が続き、8年前から中国で生活する。中国企業の副総経理を務める。


おすすめの記事
第6回 「安全」と「お試し」は販売のキラーフレーズ[今日の中国]

関連記事

最近の記事

今後の展示会おさらい

  1. 2019-7-10

    小売店のデジタル化商材に関心大 @ Interop Tokyo(インターロップ東京)

    展示会名:Interop Tokyo(インターロップ東京)2019 会期:2019年6月12日(水…
  2. 2020-11-10

    広告用動画を求める企業が多数集まる @コンテンツ東京

    展示会名:第10回 コンテンツ東京 2020 会期:2020年10月21日(水)~23日(金) 会…
  3. 2019-3-25

    海外バイヤー ニッチ食材にも注目 @ FOODEX JAPAN

    展示会名:FOODEX JAPAN(第44回 国際食品・飲料展) 会期:2019年3月5日(火)~…
  4. 2020-12-27

    感染予防対策にも求められる効率化 @CareTEX 大阪

    展示会名:第5回 CareTEX(ケアテックス)大阪 2020 会期:2020年11月18日(水)…
  5. 2019-4-10

    リサイクル技術求め行政関係者が来場 @ NEW環境展

    展示会名:NEW環境展 会期:2019年3月12日(火)~15日(金) 会場:東京ビッグサイト東 …
今後1~3カ月に開催予定の展示会を過去記事で紹介しています。
ページ上部へ戻る