第4回 春節と国慶節は家族で旅行[今日の中国]

 
  • 2018/12/10
▲ 厦門は中国有数の観光地、国内全土から人がやってきます

 10月5日の22時、このコラムを書いています。私の家がある厦門(あもい)の中山路には中国各地から来る観光客が今もたくさん歩いています。廈門は、中国人が一度は訪れたい場所として、毎年3位以内に選ばれる国内有数の観光地ですが、加えて、今日は中国の独立記念を祝う「国慶節休暇」(10/1~7)の真っ最中なのです。

 中国には、学校も会社も休みになる長い連休が1年を通して2回あります。一つは、旧正月を祝う「春節」です。日本でも、年末年始は1週間前後の休みとなり、家族や友人たちと「お正月」を祝うのが馴染みの光景だと思います。中国でも元旦から3日までが連休ですが、家族皆で会うのは「春節」です。日本でも「中国人の大移動」と銘打って、さまざまなニュースやドキュメンタリー番組が放映されると思います。

 しかし、近年、地方都市において雇用や文化水準が上がっているため、以前のような都市部への集中した就業状況は緩和されつつあります。そのため、日本のTV局が制作する?時間以上かけて1年ぶりに再会する親子、のような状況は、全くとは言いませんが、かなりのスピードでなくなりつつあります。

 当然、休暇の過ごし方も変化しています。近年流行しているのは、旅行です。よくいわれるように、ビザ発給の緩和が中流階級に及んだことが大きな要因ですが、中国人の生活様式の変化も大きく影響している。

 話を戻します。国慶節も春節と同様に旅行業界にとっての一大イベントです。私の住む廈門島(日本の小豆島とほぼ同じ面積)の人口は400万人ですが、一年間に7000万人が観光に訪れます(昨年は日本からも22万人が訪れました)。

 日本で爆買ブームが去った後も大阪・京都の関西圏を中心に、北海道、九州、沖縄などは引き続き人気で、人気ドラマの影響で青森(十和田湖湖畔と奥入瀬)を訪れる旅行者も多いと聞きます。

 中国は「衣・食・住」の基本的なライフスタイルから「衣・食・住・行(旅行)」へ変貌しつつあります。諸外国と比べて娯楽が少なく、豊かになって得た金銭的余裕を旅行に利用する人が多いのです。

 中国人ならではの観光の目的として写真撮影も挙げられます。日本人のように景色や風景を撮影する人は少なく、被写体は人間です。モデルのようにポーズをとった自分を写真に収めるのが、一般的です。日本が中国から観光客を本気で呼ぶことを望むのであれば、彼らの観光に対する欲求を理解することが賢明です。

狩野浩治氏

1964年福岡県生まれ。バックパッカーとして各国を回った後、国内大手小売り会社に入社し海外事業部に配属。以降33年間、海外生活が続き、8年前から中国で生活する。中国企業の副総経理を務める。


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