第12回 一見すれば日本人はすぐに分かる[今日の中国]

 
  • 2019/7/10
▲『今日の中国』執筆の狩野 浩治 氏

 日本では多くの地域で梅雨が始まったようですね。私の住む中国廈門でも、読み方こそ「メイ・ユー」と異なりますが、雨期を「梅雨」と表記します。梅の収穫時期に当たることが語源のようです。しかし、実態は大きく異なります。廈門の梅雨は、長い時間シトシトと降るようなものではなく、バケツの水をひっくり返したような、南国のスコールのように短時間に集中して雨が降ります。

 気温も、最低気温が25度以上で、最高気温が30度を超えるのはあたり前の状態です。日本のように革靴に長ズボンをはいて重いカバンを持ち歩くのは、雨対策には不向きです。そのため、廈門では半袖、短パン、ビーサンの装いで出勤する人が目立ちます(もちろん商談時にはそれなりの格好をしますが)。

 先日、上海に行った時、現地の知人と話していたら、「日本人の装いと歩き方」という話題になりました。発端は、「あなたは、どこから見ても日本人に見えません。だから、中国でも仕事が順調なのでしょう」と言われたことでした。意味を尋ねると、同じ飲食店で食事をしていた日本人男性グループを指して、「あそこで食事している日本人は皆同じにみえます。白いシャツ、紺のスラックス、黒い靴と大きなカバン。見分けがつきません。印象に残らないような気がします。良い悪いは別として、あなたは日本人に見えない分、我々に溶け込みやすい。得しています」ということでした。

 私は気にかけたこともなかったのですが、確かに中国や海外で成功する日本人には、食事をしていたグループのような「日本人制服」を着る人はいないように思えます。もちろん、業界や企業での立場もありますから、一概には言えません。しかし、海外の仕事で契約を決めるとき、日本の営業担当者の印象が記憶に残っていないというのはマイナスではないでしょうか。日本企業の中国(海外)ビジネスが、遅れをとってしまう要因の一つのような気がします。

 日本人を見分けやすいのは男女とも、歩き方だそうです。「他人と視線を合わさないように歩くのは日本人だけ。姿勢は良く、早足。でも目を合わさない。とても目立つよ」と彼は続けました。外国人にとって、日本人は、打ち解けにくいのだそうです。日本の大手企業に勤めている彼でさえそう思っていることに私は驚きました。

 海外では自分がどう見られているか、考えながらビジネスすることをお勧めします。これは、海外に溶け込む術と経験を持って、海外ビジネスに従事している私からのアドバイスでもあります。

狩野浩治氏

1964年福岡県生まれ。バックパッカーとして各国を回った後、国内大手小売り会社に入社し海外事業部に配属。以降33年間、海外生活が続き、8年前から中国で生活する。中国企業の副総経理を務める。


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