ハマチ、高価格帯戦略で欧米市場を開拓 @Seafood Expo North America(米)、Seafood Expo Global(独)【海外展示会挑戦記】

 
  • 2019/9/25

森松水産冷凍(愛媛県今治市)
@ Seafood Expo North America(米)、Seafood Expo Global(独)

▲「情報を収集するには、展示会に出て現地の人に話を聞くのが一番」と話す廣瀬敏一さん

 ハマチの加工・販売がメインの森松水産冷凍(愛媛県今治市)は、8年前から海外展示会に出展する。当時10%に満たなかった海外売上比率は、現在年商30億円の3割以上をしめる。内訳はアメリカが6割を超え、EUが2割強、残りが他の地域となる。高価格帯のプレミア商品が多いため、東南アジアの売り上げが少ない。

 ジェトロの支援を受けることができる、アメリカ・ボストンの「Seafood Expo North America」と、ドイツ・ブリュッセルの「Seafood Expo Global」には継続して出展する。「展示会に出るようになり、海外売り上げが伸びた。毎年、1社以上の新規取引が始まっており、取引が継続する相手も多い。取引が終わっても、展示会で再会し再び始まるケースもあった」(廣瀬敏一さん)

 「Seafood Expo North America」の来場者は現地の鮮魚店や貿易会社、卸業者などが中心で、日本人はほとんどいない。現地では日本食レストランをはじめ、現地のスーパーにも同社のハマチが並ぶという。

▲アメリカの展示会では、現地でコメを仕入れて酢飯を用意し、すしを握って提供する

 ブースでは、試食をうながす。アメリカであればコメを現地で仕入れて酢飯をつくり、ハマチは既存客から買い戻して現場ですしを握る。1日1000個を試食で振る舞い、反応も上々。最近はブランドも根付き、ここ2~3年は中間業者を通さずじかに取引したいと考える現地商社や飲食店も増えた。

 ハマチは日本でしか取れず、サーモンなど脂の多い魚に慣れている欧米人に嗜好(しこう)が合うという。類似のヒラマサやカンパチは海外でも取れるが、うま味は日本産のほうが上だ。アメリカでは大きくて脂乗りがよく、色鮮やかなものが好まれる。そのため、冷凍しても血合いの色が茶色くならない特殊なガスを噴霧したうえで輸出する。一方、欧州では血合いの色を保つガスの使用が禁じられているため、そのまま出荷することがほとんどだ。

 「気合や根性だけではどうにもならない。日本で売れるものが海外で売れるとは限らない」(廣瀬さん)


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国際イベントニュース 編集部 坪田康佑国際イベントニュース フリー編集者・ライター 坪田康佑
20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。

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