海外展示会に年10回参加する 輸入建材バイヤー マテリアルワールド【バイヤーに聞け!】#1

 
  • 2019/5/25

 各界のバイヤーにそれぞれの業界におけるトレンドを聞くインタビュー。今回は建材・資材バイヤーとして世界の展示会を歩く、マテリアルワールドの堀部朝広社長。

輸入建材バイヤー

マテリアルワールド 堀部朝広社長

床材、壁材、建築資材、石材、エクステリア用品などを企画販売するかたわら、世界中を歩き、大手商社が扱わない個性的な商品を買い集める。2006年に設計事務所タイムアンドガーデンを設立。マテリアルワールドは同社の建材企画販売部門の屋号。


エクステリアとエコ商材の盛り上がり

―海外の展示会に年間10回行くということですが、目的は何ですか。

 大手商社が扱わない新しい商材を探すことです。当社が扱うものはデベロッパーやハウスメーカー、工務店、建材問屋などにおろされます。求められるのは、上質で、他では手に入らないものです。商材は輸入して販売しているものと、当社で企画したオリジナルのものがあります。そのため、仕入れるための商材と、オリジナル商材を作るためのアイデアを探すために会場を歩きます。展示されている商品をそのまま仕入れることもありますが、多くの場合、日本の住宅市場に合わせた調整が必要なので、どこまで対応してもらえるかを話します。

▲「ミラノ・サローネ」の会場で堀部氏が見た商材

―どんな展示会に行きますか。

 建材、内装材に関わる分野で最も代表的なのは、「ミラノ・サローネ」「メゾン・エ・オブジェ パリ」、フランクフルトの「アンビエンテ」の3つです。「ミラノ・サローネ」は毎年開催される家具の展示会で、キッチンが主体の偶数年と、照明が主体の奇数年が交互に行われます。ファッションの世界でいう「パリコレクション」のようなもので、「見とかないとね、行っとかないとね」という感覚で行く人が多いと思います。単価が高く、小売用の商材ばかりでもないため活発な売り買いがされるわけではありません。「メゾン・エ・オブジェ パリ」は年に2回開催されるインテリアや雑貨の展示会です。「アンビエンテ」はインテリア、家具、雑貨など生活周りの消費財を幅広く扱い、商談会の色が強いです。

 建築・建材の展示会では「ナーブショー」というラスベガスとフロリダで2年ごとに場所を変えるものが、10年前までは圧倒的な規模でしたが、リーマン・ショック以降縮小してしまいました。現在は、ミュンヘンで隔年で開催される「バウ」が最大ではないでしょうか。

 日本のバイヤーにとって面白いのはインドネシア、ベトナム、ミャンマーなどの展示会だと思います。面白いだけでなく、価格が安く買いやすい商材がたくさんあります。特にインドネシアはここ数年、毎年足を運んでいます。

 アジアの展示会も活発です。家具・インテリア商材ではシンガポールの「IFFT」、上海や広州でも建材を中心に扱う非常に大きな展示会があります。特に毎年3月に開催される広州の展示会は、出展企業を入れ替えて2週にわたって行われ、世界中から出展企業が集まります。

―世界の展示会を歩いていて、トレンドとして感じるものは何でしょう。

 一つは、エクステリア商材の盛り上がりです。商品数が増えており世界中のメーカーが力を入れていると感じます。外に置くベンチ、テーブル、柵、あずまやのような小屋、それらに使用するあらゆる建材です。これまで屋外で使用する商材が少なかったのですが、耐候性、耐久性に優れた素材を使った商品が増えています。

 もう一つの潮流が、天然素材に対する意識の高まりです。「バウ」では羊毛を使った断熱材に多くのバイヤーが集まっていました。通常、断熱材はグラスウール、ロックウールといった化学繊維を使います。ブロックの中に羊毛を詰めるので、手間も費用もかかりますが、天然素材を使いたいという市場の要請があるのでしょう。

 エクステリアや天然素材の盛り上がりは日本でも見られますが、海外の方が大きく、今後さらに拡大すると思います。


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