ビジネス来場者に問診票 商談の質を高める【主催者に聞く】

 「アニメジャパン」は、アニメファンに向けた一般デイと、アニメ事業者のためのビジネスデイで構成されるイベントだ。出展企業にとってはアニメファンに向けた告知とともに、作品名に隠れて記憶されにくい企業としての知名度を高める場としても重要なようだ。主催の(一社)アニメジャパン実行委員会には、アニメメーカーと呼ばれる大手出版社や、制作会社など23社が名を連ね、外部企業がアニメ業界との接点を持ちやすいような仕掛けにも取り組む。総合プロデューサーを務めるKADOKAWA(東京都千代田区)の西山洋介さんと、トムス・エンタテイメント(東京都中野区)の佐伯瑞穂さんに話を聞いた。

ANIME JAPAN 2019
会期:
[一般]2019年3月23日(土)・24日(日)
[ビジネス]2019年3月25日(月)・26日(火)
会場:
[一般]東京ビッグサイト 東1~8
[ビジネス]東京ビッグサイト 会議棟
主催:(一社)アニメジャパン
出展者数:242社・団体/1003小間(2018年)
来場者数:15万2331人(2018年)

商談持ち込みやすくする仕掛け

―アニメジャパンは一般向け、ビジネス向けどちら向けなのか。

西山

 出展者によって異なる、としか言えない。ただ、アニメファンが集まるので、メーカーとしては新作を告知する場として使わない手はない。4月から始まる作品のPRとして使う企業は多い。

佐伯 制作会社にとっては、会社の知名度をあげることも重要な目的。会社の名前を伝えてもピンとくることは少なく、作品名を挙げ、そのアニメを製作していることを伝えて初めて理解が得られる。この状況を変えたい、という思いがある。

西山 今年は、一般デイが行われた後にビジネスデイが始まる。ビジネス関係者のために、祝日を避け、香港フィルムフェスティバルとかち合わないようにした。

―ビジネス向けイベントとしての課題、今年のポイントは。

佐伯 アニメ業界は、権利ビジネスとしての成長が目覚ましい。作品を最初に世に送り出す一次利用に続き、配信など他メディアでの使用、グッズの商品化、イベントの開催などそれぞれの機会で二次利用の権利が生まれ、各社に利益をもたらしている。この4、5年だけでも状況は一変した。一方で、業界外の方からすると入り口がわかりにくくなった。

西山 今年ビジネス目的の来場者には初めて「ビジネスカルテ」を配る。来場者自身の職種、相談の内容・ビジネスの目的、過去アニメ業界と組んだ実績、予算感などを記入してもらう。これらの内容が決まっているとしかるべき相手につなぐこともでき、話を前に進めることができる。今年は、商談の質を高めたいと思っている。

―総合プロデューサーとして、力を入れた部分は。

佐伯 6回目にかけて「ロック」というテーマを掲げた。テーマを打ち出すのは初めてのことだ。一方で、過去のアンケート結果から、来場者が一番楽しみにしているのが企業の出展ブースだということも見えた。主催者の企画だけで来場者を集めるのではなく、しっかりブースを見てもらえるように会場作りを意識している。

西山 アニメジャパンの最重要課題は、アニメ業界の盛り上げにある。そこには一般のお客様も、出展者も、実行委員会も皆含まれる。業界各社が会社の枠を超えて一緒に仕事をできるのは、アニメジャパンくらいだ。海外からビジネス目的で訪れる来場者の中には、予想もしなかった国から訪れる人もいる。一企業のマーケティングではなし得ない出会いだ。そうした世界の眠れる市場を開拓することも、アニメジャパンだからできることだ。


▼関連記事はこちら

【アニメジャパン】ネットフリックスも出展


国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

関連記事

ページ上部へ戻る