セレスポがスポーツイベント事業の拡大【トップに聞く2020年後の仕事】

トップに聞く2020年後の仕事-②

セレモニーとスポーツを社名の由来とするセレスポ(東京都豊島区)は、株主総会、建設現場の地鎮祭、運動会など企業主催のイベントや、スポーツ競技団体から大会の運営を受託する。2020関連の仕事に向けた準備を整えてきたが、今年は実務が動きだす。「世界的大会の運営に参加し、最高峰の運営スキルを獲得する」と稲葉利彦社長は話しており、その経験を持って、20年以降スポーツイベント事業の拡大を目指す方針だ。

スポーツイベント事業の拡大

ー2020の競技や会場運営に関する業務について、受注に向けた準備の状況は。

情報収集には力を注いできた。どういう業務が必要とされるのかについて予想はしているが、どこからどんな仕事が発注されるのかについてはまだ、確定していないようだ。ただ、今年から動きだすことは間違いない。2020のテストイベントが始まるので、その運営を受注できれば、ビジネスとして大きく収益に関わってくる。

ー2020以降の成長はどのようにして実現するのか。

2020年までに、社内に残したいレガシーが2つある。1つは、良質な顧客との関係性だ。中央競技団体や大手広告代理店などがその相手になるが、2020の会場・競技運営を任せられれば、彼らと共同で業務にあたることになる。その中で、当社の実務能力を見せ、信用を獲得したい。もう1つは、オリパラ大会運営そのものの経験値だ。これまでも国際的な競技大会の運営をおこなってきたが、求められるレベルが異なる。経験することで社内に高い知識を蓄積し、21年以降の仕事に生かしていけば、定例のイベントを取りやすくなるだろう。

大会運営業務を受注 運営能力の向上目指す

ースポーツイベントが成長の軸になるということか。

国の成長戦略でもスポーツ産業の振興はうたわれており、20年で10兆円、25年で15兆円を目指すとしている。その何%かでも獲得できれば、会社として大きな成長につながる。2020で経験を積めばスポーツの世界でできることは確実に増える。これまで当社の強みは、何があっても最終的にはなんとかする「現場力」だった。今後は、周りを盛り上げるような、イベントの価値を高める仕事もやれるようになりたい。スポーツイベントにおける総合的なディレクターの仕事を引き受けられるようになれればと思っている。

ー大会運営ノウハウを持って海外に進出する可能性は。

海外進出は難しい。大会運営によって生じる課題の多くは国・地域によって異なるものだからだ。日本を出ても、私たちが提供できるソリューションのなかで、解決できないものの方が多いだろう。

ー地鎮祭のようなセレモニー事業についてはどう考えているか。

増えていくとは思わないが、無くなることはない。セレモニー事業で当社が提供しているのは人の心にけじめをつけることだ。製造業では製品の商品価値がいきなり無くなることも起こりうる。一方でセレモニーはどちらかというと文化に近い。イノベーションが起きにくい分野であり、同時に商品価値も失われにくい。

セレスポ(東京都豊島区)稲葉 利彦社長(64)
1954年福井県福井市生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、伊勢丹入社。婦人服、化粧品、マーケティング部門を中心に歩む。2001年、天津伊勢丹社長就任。07年、セレスポ入社、08年より現職。

 

会社概要
社  名:セレスポ
設  立:1977年7月21日
資 本 金:13億7067万円
従業員数:385人
拠  点:本社、国内支店・営業所24、その他事業部別の拠点有り
事業内容:イベントの運営・企画立案
売り上げ:126億700万円(2018年3月期)
営業利益:5億9300万円(2018年3月期)

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国際イベントニュース 編集長 東島淳一郎国際イベントニュース編集長 東島淳一郎
2009年全国賃貸住宅新聞社入社。劇団主宰者から銀行勤務を経て30歳で記者に転身。7年間の記者生活を不動産市場で過ごす。2016年9月、本紙創刊とともに現職。

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