都による中小企業のための見本市

 東京都による中小企業の優れた技術や製品を一堂に展示してビジネスチャンスを提供することを目的とした展示会。出展対象は1都3県に事業所を持つ企業。情報、環境、医療・福祉、機械・金属の4分野に加えて、今回新たに「全国食品産業フェア」という飲食系のコーナーも加わった。
来場者の属性は製造業38%、官公庁・大学・研究機関12%、サービス業10%など多岐にわたる。また都による中小企業の新卒雇用促進の施策の一環でもあるため、高校生や専門学校生の来場も目立った。
 なお、小池百合子東京都知事が出席予定だったが、公務のため急遽欠席した。

産業交流展2018

【開催概要】
会期:11月14日(水)〜16日(金)
会場:東京ビッグサイト東4・5・6ホール
主催:東京都、東京商工会議所、東京都商工会議所連合会、東京都商工会連合会、東京都中小企業団体中央会、(株)東京ビッグサイト、(公財)東京都中小企業振興公社、(地独)東京都立産業技術研究センター
運営:日広通信社
出展者数:953社(2017年)
来場者数:5万9837人(17年)



新製品求める商社、問屋
ウェルエル(静岡県三島市)

伊豆柑橘ゼリーの製造販売をしている。顧客はホテルやレストランのバイヤー、商社、問屋など仕入れ関連の担当者で、展示会では実際に問屋や商社の担当者が来場していた。とにかく新しい製品を求める人が多かった。
主催者からは「ブースで物販をしてください」と言われた。即売会としての色が強く、お土産に買っていく来場者も多かった。展示会自体がさまざまなジャンルに分かれているので、「地方銀行フードセレクション」に比べてブース来場者数は圧倒的に少ない印象だ。



既存客のフォローの場として機能
ダイワテクニカル(東京都大田区)

米国の通信機器メーカーの総代理店。主力製品は、IP電話機、テレビ電話機、防犯カメラなど。顧客になりそうな来場者は少ないが、出展料が安いので試験的に出展した。今回は、取り引き先の商社の担当者が多数来てくれた。製品の情報交換ができてよかった。



来場者の公表人数に疑問
ハイブリッドシステム(東京都江東区)

出展料が5万4000円と他の展示会に比べてかなり安いので、試しに出展した。ブースには、介護施設現場の人や運営会社が来た。介護の必要に迫られ、どんな介護用品があるのかを探す人も多かった。
名刺交換は3日で150枚くらいだった。来年の出展は微妙だ。



1小間ブース多く活気感じない
フナボリ(東京都江戸川区)

換気扇、インバーター水冷扇を展示した。顧客はものづくり系の工場、施設、体育館、イベント会場などが多い。今回は、ものづくり系企業の経営者の割合が他の展示会よりも多い印象を受けた。
製品の特性上、夏場がメインだが、この時期でも来シーズンに向けての予算取りなどで1年中引き合いはある。ブース来場者は1日、100〜150人だった。
出展8回目だが、この展示会は1小間ブースが多く、ブース装飾を施す企業が少ないせいか、他の展示会に比べて活気を感じない。



金型から 小型金属部品に需要感じた
東光通商(東京都八王子市)

八王子市からの依頼で試しに出展した。顧客は産業機械や医療機器関係など、金属部品を使う業界。最近はカギやセンサーが多い。ブース来場者で目立ったのは自動車の部品メーカーなどだが、それ以外にも金属加工に関連する企業の担当者が来てくれた。名刺交換は1日100枚くらい。
当社は複雑な形状の小型金属部品を、加工ではなく金型でつくる技術がある。昔からある技術なのだが、業界でも知らない人が多い。最近はかなりの高精度の金型が作れるようになってきており、需要が伸びている。加工して作るのに比べ、部品単価は約10分の1と圧倒的に安いからだ。金型をつくるのにコストはかかるが、量産するならばメリットは大きい。



「新価値創造展」との相乗効果感じた
バイオフェイス(東京都港区)

除菌消臭剤・洗浄剤の製造販売をしていて、顧客は飲食店、小売店、病院、介護施設、オフィス、工場など。今回の展示会は商業施設の担当者の来場が目立ったが、それ以外にもわりとさまざまな業種の人が来た印象だ。名刺交換は1日70〜80枚だった。
プラスチックなどの素材メーカーから、除菌や消臭効果を自社の素材と組み合わせることはできないかと、当社の本筋と違う話はいくつかもらった。
今回は隣の東2・3ホールで「新価値創造展」が行われており、集客の相乗効果を感じた。



「機械要素技術展」よりも受注多い
白根電機産業(東京都品川区)

通信機器関連のプラスチック切削加工品を手掛けていて、顧客は家電、通信、医療機器、産業機械など。ブース来場者で目立ったのは産業機械や測定機器の分野だ。最近は景気が良いため設備投資をする企業が多く、それに合わせて加工先を探しているようだ。
昨年出展した「機械要素技術展」は140〜150枚の名刺を交換して受注10件だったのに対し、「産業交流展」は80〜100枚の名刺交換で15件ほどの受注があった。出展料もこちらの方が安く、来場者が少ないため、ゆっくり話せて当社に合っていた。



歯科業界を広くピーアール
中央歯科補綴研究所(東京都目黒区)

目黒区からのオファーを受けて、付き合いで初出展した。顧客は歯科医師や歯科技工士なので、来場者はほとんど直接の顧客にならない。商売にはならないが、歯科技工の啓蒙活動のために出展している。
ブース来場者は1日50〜60人くらい。予想通り、今回は新規取引につながらなかった。来場者は製造業が目立ち、機械加工や金属加工で歯科技工のお手伝いができないかという提案もあった。
商売にはならないが、出展の意義は感じた。この展示会で歯科技工の業界は弊社だけ。当社だけでなく、歯科業界全体をアピールできたと思う。

【出展者が挙げた競合展示会】

地方銀行フードセレクション

10/23(火)・24(水)@東京ビッグサイト西1・2
主催:地方銀行フードセレクション実行委員会 ・リッキービジネスソリューション国際福祉機器展
2019/9/25(水)〜27(金)@東京ビッグサイト西・南展示ホール
主催:全国社会福祉協議会、保健福祉広報協会

新価値創造展

11/14(水)〜16(金)
@東京ビッグサイト東2・3
主催:独立行政法人 中小企業基盤整備機構

機械要素技術展

2019/2/6(水)〜8(金)
@東京ビッグサイト
主催:リード エグジビション ジャパン


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国際イベントニュース 編集部 坪田康佑国際イベントニュース フリー編集者・ライター 坪田康佑
20代後半から出版社に勤務。中小企業向けの経営情報誌「COMPANYTANK」元編集長を経て、40歳でフリーに。2017年から国際イベントニュース編集部にも参加。趣味は麻雀と競馬。学生時代は雀荘で働き、腕を磨いた。

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