ラグビーW杯、開催期間は五輪の2倍!~中村好明の『最旬』イベント報告②~

中村好明の『最旬』イベント報告

第1回「関西IRショーケース」

第2回「ラグビーワールドカップ」

いよいよ、来年にはアジア初開催となるラグビーワールドカップ(RWC2019)が、国内各地で開催されます。まさに日本最大級の国際イベントです。実は、このRWC2019、20年開催の東京五輪に比べて、期間が2倍も長いのです。19年9月20日~11月2日まで、約40日間にわたって行われるのです。

東京がメインの五輪と違い、国内12の地方都市で開催されるのも大きな特徴です。欧米や豪州を中心とする大会期間中の関係者の訪日外国人客数は約40万人、3千億円以上の外貨獲得が期待されています。

期間が長いのは、試合日程の間隔に余裕があることも一因です。来日する外国人観戦者は試合の合間には、国内各地を旅するでしょう。忘れてならないのは、ラグビーファンには富裕層が多いことです。大きな特需が各地で見込めると思います。

波及効果は計り知れないのですが、そこに立ちはだかる3つの課題があります。第1に、フード・ダイバーシティ(食の禁忌対応)の準備不足。欧米豪州の人々には、ベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガン(肉魚に加え乳製品卵料理も不可の人々)が約3割いるといわれます。安易にサラダや豆腐を出しておけばいいという問題ではありません。ベジフードは今西欧ではとても進化しています。食の不満は、日本への不満足として、負のレガシー(遺産)となりかねません。本格的な対応と準備が必要です。

第2に、語学力、特に英語力の不足です。大都市圏ならまだしも、地方では英語が不便なく通じることはまれです。高度ではなくても、簡単な英会話が、少なくとも12開催都市では通じるような準備が不可欠です。

第3に、ラグビー文化への理解不足があげられます。皆さん、ラグビーの試合ルールをご存じですか。日本では、ラグビーはまだまだ一般的なスポーツではありません。このRWC2019開催までに、ラグビー文化への理解啓蒙(けいもう)活動が不可欠です

私が代表を務める日本インバウンド連合会(JIF)では、今年度、12の試合開催都道府県で、官民連携のRWC2019対策準備セミナーを無償で開催予定です。興味ある方はぜひ、詳細をウェブ検索して参加してください。


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中村好明
1963年、佐賀県生まれ。上智大学出身。2000年、ドン・キホーテ入社。広報・IR・マーケティング・新規事業の責任者を経て、07年7月、社長室ゼネラルマネージャー兼インバウンドプロジェクトの責任者に就任。13年7月、ジャパン インバウンド ソリューションズを設立、代表に就任。ドン・キホーテグループに加え、国・自治体・民間企業のインバウンド分野におけるコンサル業務、教育研修事業、プロモーション連携事業に従事。

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