観光庁の政府提言案 「コト消費」で8000億円目指す

課題は体験型コンテンツの事業者不足

観光庁は13日、2020年までに訪日外国人旅行消費額を8兆円に高める目標を実現するための検討会を都内で開催した。外国人観光客が日本を訪れた際の消費額を高めるために「コト消費」のサービスを充実させることを目的とした会で、今回で7回目。今回が最終回となり、これまで検討会の内容を政府への提言としてまとめるため、有識者を呼んで要点の確認などを行った。

検討会には田村明比古観光庁長官や日本政府観光局の柏木隆久理事などのほか、有識者として小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長などが参加した。

提言案には、コト消費における消費額の目標として、20年の訪日外国人旅行消費額のうち娯楽・サービス費で8000億円を目指すことが盛り込まれた。外国人旅行者数の受け入れ数が高いフランスやアメリカにおける同費の比率が全体の1割程度だったことが根拠だという。また、目標達成に向けた体験型コンテンツサービス市場の造成については、世界的旅行トレンドを見据えたマーケティング視点を持つことや年々進化するICT技術の活用を実現するほか、寺社仏閣や城郭など日本特有の観光資源と体験コンテンツを掛け合わせたサービスが必要になるとの旨が盛り込まれた。

日本の観光産業は世界トレンドから見ると遅れている部分も多い。ガイドビジネスの確立が未成熟であるほか、体験型コンテンツの不足や深夜のインフラ整備・店舗営業が少ないなど、日本の観光についての満足度に懸念を示す声も強い。

観光庁はこうした課題を解決することで訪日客の数を増加させるとともに、消費単価を上げていく狙いがあるが、検討会に参加したアトキンソン社長らからは「体験型コンテンツを提供する事業者がまだ少ないことが一番のネック。民間企業のやる気をいかに向上させるかを考えないと、目標額は絵に描いた餅になる」と指摘する。


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p1050331 国際イベントニュース 編集部 長谷川遼平
2012年入社。賃貸住宅に関する経営情報紙『週刊全国賃貸住宅新聞』編集部主任。起業・独立の専門誌『ビジネスチャンス』にて新市場・ベンチャー企業を担当。民泊やIoTなど、新産業を専門に取材中。

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